面接で退職理由「メンタル」は正直に言うべき?例文と伝えるべき3つのケース

面接で退職理由を聞かれたとき、「メンタル不調が原因です」って、正直に言っていいのかな…
どう伝えれば不利にならないんだろう…
こういった不安に応える記事です。
この記事でわかること
- 例文つき|転職面接の退職理由をメンタル以外に言い換える表現
- 面接で退職理由を「メンタル」と伝える7ステップ
- 面接で退職理由をメンタルだと伝えた方が良い3つのケース
面接で退職理由を「メンタル」と正直に伝えるのは、基本的におすすめしません。
採用担当者に「またすぐに辞めるのでは?」という懸念を抱かせ、選考で不利になる可能性があるからです。
でも、嘘をつくわけにもいかないし、どう伝えればいいか悩みますよね?
この記事を読めば、面接官の不安を払拭し、むしろ好印象を与える退職理由の伝え方がわかります。
面接で不利にならず、内定を獲得したい方は、最後まで読んでみてください。
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Contents
退職理由を「メンタル」と面接で伝えるのはおすすめしない理由
転職の面接で、前職の退職理由を「メンタル不調」と正直に伝えるのはおすすめしません。
正直に伝えることでかえって選考が不利になるケースがあります。
退職理由を「メンタル」と伝えるのはおすすめしない理由
- 再発してすぐ辞めてしまう可能性があるから
- マネジメントの負担が大きそうだから
- 重要なポジションを任せにくい印象があるから
採用担当者がネガティブな印象をもつ理由について、具体的に3つ解説します。

キャリアコンサルタントとして多くの相談を受けましたが、メンタル不調を理由に挙げると確実に選考が不利になります。
正直さよりも戦略的な伝え方が必要です。
再発してすぐ辞めてしまう可能性があるから
再発してすぐ辞めてしまう可能性があるため、採用担当者はメンタル不調を理由にあげる応募者に慎重になります。
企業は採用に多くの時間と費用をかけており、長く働いてくれる人材を求めています。
例
新しい環境への適応や業務のプレッシャーが引き金となり、入社後すぐに再発して休職や退職に至るケースを懸念するでしょう。
すぐに退職されてしまうと、企業は再度採用活動を始めなければなりません。
「ストレス耐性は十分か」「安定して働き続けられるか」という点に疑問をもたれ、採用を見送られる可能性があります。
マネジメントの負担が大きそうだから
退職理由がメンタルだと伝えると「マネジメントの負担が大きそう」と判断されがちです。
現場の管理職は、特別な配慮が必要になり、チーム全体の生産性に影響が出る可能性を考えます。
採用担当者が懸念する具体的な内容は以下のとおりです。
採用担当者の懸念
- 業務量の調整が常に必要になる
- コミュニケーションに特別な配慮がいる
- 定期的な面談など管理工数が増える
もちろん、社員の健康に配慮するのは企業の務めです。
しかし、入社前から特別な対応が必要だとわかると、チームのスムーズな運営を考えて採用に慎重な姿勢を見せる場合があります。

現場の管理職は常に人員配置に頭を悩ませています。
特別な配慮が必要な人材は採用に二の足を踏みがちです。
重要なポジションを任せにくい印象があるから
将来的に、重要なポジションを任せにくい印象もあるため、メンタル不調を退職理由にするのはあまりおすすめしません。
責任の重い仕事やプレッシャーのかかる場面で、安定して実力を発揮できるか疑問をもたれやすいです。
例
大規模なプロジェクトのリーダーや、高い目標数値を追う営業職などでは、相応のストレス耐性が求められます。
「プレッシャーに弱いのでは?」という印象を与えると、重要な役割を任せる候補から外されるかもしれません。
将来的に組織の中核を担ってほしいと考える企業ほど、この点をシビアに評価する傾向にあります。
面接で退職理由の回答が不安であればAIで反復練習がおすすめ

退職理由を正直に話すリスクはわかったけど、どう答えればいいか不安…
うまく話せる自信がない…
退職理由のような答えにくい質問は、準備が足りないと本番でうまく話せず、面接官に懸念を与えてしまいます。
面接本番で自信をもって話すためには、反復練習が不可欠です。
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例文つき|転職面接の退職理由をメンタル以外に言い換える表現

面接で退職理由を正直に話すのはリスクがありますが、かといって嘘をつくわけにもいきません。
ここでは、メンタル不調という事実を伏せつつ、面接官に好印象を与える言い換え表現を例文つきで紹介します。
転職面接の退職理由をメンタル以外に言い換える表現
- キャリアアップしたい
- 業界の成長性に限界を感じた
- 年収や評価を改善したい
- 働く環境を改善したい
あなたの状況に合うものを参考に、回答を準備しましょう。
キャリアアップしたい
成長意欲や将来性を示すために「キャリアアップしたい」という退職理由は有効です。
単なる願望ではなく、現職での実績と具体的な行動に基づいた、計画的な転職であることを示すのがコツです。
伝える際は、以下の型を意識すると、説得力のある退職理由になります。
「キャリアアップしたい」と伝える型
- 退職理由の結論
- 現職の成果
- 現職では希望のキャリアが困難である説明
- 現場を打破するための改善行動
- 応募する企業で希望のキャリアが叶うことを伝える
- 応募する企業で活かせるこれまでの経験
現職での実績は、具体的な数字を交えて説明すると説得力が増します。
例えば、Webマーケターが同職種でキャリアアップを目指す場合の例文を見てみましょう。
例文
Webマーケティングの専門性をより高めたいと考えて、現在の会社を退職し、転職を決意しました。
現職ではWeb広告の運用担当として、3年間で広告経由の売上を200%向上させた実績があります。
しかし、会社の方針でWeb広告以外のマーケティング業務に携わる機会がなく、専門性を深めるのが難しい状況です。
上司に相談し、Webマーケティングに特化した業務を希望しましたが、組織構造上難しいとの回答でした。
貴社はWebマーケティング部門を強化しており、私の経験を活かしながら、より高度なスキルを習得できると考えています。
これまでの広告運用経験を活かし、即戦力として貴社の事業成長に貢献します。
この例文のように、現職でできる限りの行動をしたうえでの転職である点を伝えられると、ポジティブな印象を与えます。

20代の転職相談では「キャリアアップ」を理由にする方が多いですが、現職の具体的な成果と将来のビジョンをセットで伝えると、説得力が格段に上がります。
業界の成長性に限界を感じた
自身の成長と企業の将来性を結びつけたい場合は「業界の成長性に限界を感じた」という退職理由が使えます。
個人の力ではどうにもならない外部要因を理由にするため、前職へのネガティブな印象を避けられます。
以下の型で、客観的な視点と計画性を伝えましょう。
「業界の成長性に限界を感じた」と伝える型
- 長期的に成長したい
- 現職の成果
- 現在の業界の客観的な課題
- 今の業界を選んだ反省と改善
- 応募する企業・業界での成長性
- 応募する企業で活かせるこれまでの経験
業界の課題は、ニュースや市場データなど客観的な事実を元に話しましょう。
ここでは、印刷業界からIT業界への転職を想定した例文を紹介します。
例文
長期的な視点で自身の市場価値を高めたいと考え、退職・転職を決意しました。
現職の印刷業界では、法人営業として既存顧客との関係構築に努め、3年間担当エリアの売上を維持してきました。
しかし、ご存じのとおりペーパーレス化が進み、業界全体が縮小傾向にあります。
このままでは個人の成長にも限界があると感じました。
新卒の就活のとき、もっと印刷業界の将来性をリサーチしておくべきだったと反省しています。
この反省を活かし、今後は成長市場であるIT業界に身を置きスキルアップしていきたいです。
貴社が提供するSaaS製品は、まさに企業のDXを推進するもので将来性を感じます。
私が印刷の営業で担当していたような企業に、まさしくフィットするものです。
現職で培った顧客との関係構築力を活かし、貴社のサービスを広めていきたいです。
ポイントは、他責にするのではなく、自身のキャリアを真剣に考えた上での前向きな決断を示す点です。

客観的なデータに基づいた業界分析ができている方ほど、面接官の納得を得やすい傾向があります。
年収や評価を改善したい
「年収や評価を改善したい」という退職理由は、伝え方を間違えると「お金にしか興味がない」と見なされるため、慎重な表現が求められます。
成果への意欲としてポジティブに伝えるために、以下の型を参考にしてください。
「年収や評価を改善したい」と伝える型
- 長期的な成長やモチベーション
- 現職の成果
- 現職の評価制度を客観的に伝える
- 現場を打破するための改善行動
- 応募企業でのモチベーションや成長
- 応募する企業で活かせるこれまでの経験
現職の評価制度は、不満を述べるのではなく、客観的な事実として淡々と説明するのがコツです。
成果を出しているにもかかわらず、それが評価に結びつかない状況を伝える例文を見てみましょう。
例文
成果が正当に評価される環境で、より高い目標に挑戦したいと思い退職・転職を決意しました。
現職では個人の営業成績でトップになったことが5回あります。
ただし、高い実績をあげても給与や役職に反映されにくいのが実情です。
個人の営業成績でトップになった際も、評価はチーム全体で平均化されました。
上司にも相談しましたが、会社の方針のため個別の対応は難しいとの回答でした。
このままではモチベーションの維持が難しいと感じています。
貴社の成果主義の評価制度に魅力を感じました。
実力が正当に評価される環境で、これまでの経験を活かして早期にトップセールスを目指し、貴社に貢献したいです。
この例文のように、自身の貢献意欲と実績をセットで伝えることで、単なる不満ではなく、より高い成果を出すための転職だとアピールできます。

20代の転職相談で最も多い退職理由の1つです。
ただし、20代はどの会社でも年収が大きく変わるわけではないので、30代以降に使うか、インセンティブの高い仕事に転職する際に有効です。
働く環境を改善したい
「働く環境を改善したい」という退職理由は「楽をしたい」と誤解されないように注意が必要です。
メンタル不調の根本原因が過重労働である場合に有効な言い換えで「生産性を高めて長期的に貢献したい」という意欲に繋げるのがコツです。
以下の型を使い、計画性や成長意欲を伝えましょう。
「働く環境を改善したい」と伝える型
- 長期的なキャリア形成
- 現職の成果
- 現職の働く環境を客観的に伝える
- 現場を打破するための改善行動
- 許容範囲と柔軟な対応
- 働く環境を重視する理由
- 応募企業は希望の環境で働けることを伝える
- 応募する企業で活かせるこれまでの経験
「許容範囲と柔軟な対応」を示すことで「楽をしたいだけではない」という姿勢を伝えられます。
長時間労働が常態化している職場からの転職を想定した例文です。
例文
腰を据えて長く働き、専門性を高めていきたいと考え、退職・転職を決意しました。
現職ではプロジェクトリーダーとして、厳しい納期の中でも年間目標を120%達成するなど、成果を出すことにはこだわってきました。
しかし、現職では恒常的に毎月70〜80時間の残業が発生しており、業務後の自己学習の時間を確保するのが難しい状況です。
業務効率化を提案しましたが、社風として根付いており改善には至りませんでした。
もちろん、繁忙期の残業は厭いません。
しかし、生産性を高め、スキルアップの時間を確保することが長期的な貢献に繋がると考えています。
貴社が推進する「残業時間の削減」と「資格取得支援制度」に魅力を感じました。
現職で培ったプロジェクト管理能力を活かし、効率的に業務を進めながら貴社に貢献したいです。
この例文のポイントは、自身のスキルアップへの意欲と、それが結果的に企業への貢献に繋がるという未来志向の視点を示すことです。
転職の面接が不安であればAIで面接練習しよう

メンタル以外の退職理由の伝え方はわかったけど、面接でうまく伝えられるか不安…
面接本番でスラスラ話すには練習が不可欠です。
特に退職理由のような答えにくい質問は、準備が足りないとしどろもどろになり、面接官に不安を与えてしまいます。
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客観的な視点で回答を評価してくれるので、自分では気づきにくい改善点もわかるでしょう。
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退職理由がメンタルだと判定するための面接官の質問4選
メンタル不調を隠していても、面接官は鋭い質問であなたのストレス耐性や健康状態を探ってくることがあります。
厚生労働省のガイドラインでは、病歴など配慮の必要な個人情報を採用選考時に収集しないよう定められています。
そのため、面接官は「うつ病ですか?」といった直接的な質問はできません。
その代わり、以下のような間接的な質問から、あなたの状態を見極めようとするケースがあります。
退職理由がメンタルだと判定するための面接官の質問
- 休職期間は何をしていましたか?
- 体調面で業務に支障はありませんか?
- 残業や夜勤に問題なく対応できますか?
- 最もストレスを感じた場面と対処法を教えてください
それぞれの質問の意図と、好印象を与える答え方を解説します。
休職期間は何をしていましたか?
この質問は、休職していた理由と、現在の回復度合いを探る意図があります。
「療養していました」とだけ答えるのではなく、復職や転職に向けて前向きに活動していたことを伝えましょう。
具体的には「スキルアップの時間に充てていた」という答え方がおすすめです。
スキルアップの具体例
- 資格取得のための勉強
- 語学力の向上
- 専門分野の読書や研究
- 応募職種に関連するセミナー参加
休職期間をブランクではなく、将来のための準備期間と位置づけることで、働く意欲の高さをアピールできます。

この質問への準備不足で選考に落ちる方が多いです。
「何もしていませんでした」は絶対にNG。
前向きな活動をアピールしましょう。
体調面で業務に支障はありませんか?
入社後に安定して勤務できるかを確認するための、ストレートな質問です。
面接官の不安を払拭するために、自信をもって「支障ありません」と明確に答えましょう。
ポジティブな回答例文
はい、全く支障ありません。
日頃から体調管理には気を配っています。
「ご安心ください」と付け加えることで、相手を気遣う姿勢と自信を示せます。
ポジティブな姿勢と自己管理能力をアピールすることが、面接官の安心に繋がります。

曖昧な回答は面接官の不安を増大させます。
「全く問題ありません」と断言し、もし医師の診断があれば併せて伝えることで信頼性が高まります。
残業や夜勤に問題なく対応できますか?
あなたのストレス耐性や体力、仕事への意欲を確認する質問です。
安易に「問題ありません」とだけ答えるのではなく、柔軟な姿勢を示すのがコツです。
ポジティブな回答例文
はい、業務上の必要があれば問題なく対応します。
もちろん、恒常的な長時間労働を前提とするのではなく、生産性を高め、効率的に業務を進めることを常に意識しています。
その上で、チームやプロジェクトの状況に応じて柔軟に対応したいと考えています。
すべてを無条件に受け入れるのではなく、生産性への意識も示すことで、計画性のある人材だと印象づけられます。
最もストレスを感じた場面と対処法を教えてください
この質問は、あなたのストレス耐性のレベルと、ストレスへの向き合い方を見るためのものです。
ストレスの原因を他人のせいにせず、自身の課題として捉え、ポジティブな行動で乗り越えた経験を話しましょう。
ポジティブな回答例文
前職で、未経験の業務を複数同時に任され、計画どおりに進まなかったときが最もストレスを感じました。
その際は、まずタスクを細分化して優先順位をつけ直しました。
先輩社員に進捗をこまめに報告し、客観的なアドバイスをもらうことで、冷静に状況を立て直せました。
この経験から、困難な状況では一人で抱え込まず、周囲と連携することの重要性を学んでいます。
ストレスフルな経験を、自身の成長の糧にできる人材であることをアピールするチャンスです。

この質問では問題解決能力をアピールするチャンスです。
困難を一人で抱え込まず、周囲と連携して乗り越えた経験を具体的に話すのがおすすめです。
転職の面接が不安であればAIで面接練習がおすすめ

答え方はわかったけど、本番でうまく話せるか不安…
答えにくい質問に、本番で落ち着いて答えるのは難しいものです。
面接本番前にしっかり練習しておきましょう。いつでもくりかえし面接の練習したい場合は、AI面接練習アプリ「HELLOBOSS」がおすすめです。
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客観的な視点で回答を評価してくれるので、自分では気づきにくい改善点もわかるでしょう。
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面接で退職理由をメンタルだと伝えた方が良い3つのケース

退職理由がメンタル不調であることを、正直に伝えた方が良いケースもあります。
面接で退職理由をメンタルだと伝えた方が良いケース
- メンタルの健全さが求められる職種に応募する場合
- 継続的な通院・服薬で就業時間の調整が必要な場合
- 転職後にメンタルに配慮してほしい場合
1つずつ解説していきます。
メンタルの健全さが求められる職種に応募する場合
応募する職種によっては、メンタル不調の経歴を正直に伝えなければなりません。
特に、業務中の突発的な体調不良が、本人や他者の安全に致命的な影響を及ぼす可能性がある職種です。
メンタルの健全さが求められる職種の例
- トラック・バスなどの運転手
- 警備員
- 医療・介護関係者
- 美容師・理容師
これらの職種では、安全配慮義務の観点から、健康状態を正確に申告することが求められます。
出典:警察庁ウェブサイト・警備業法:第三条第七項・厚生労働省|「障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の一部を改正する法律」等の施行について
継続的な通院・服薬で就業時間の調整が必要な場合
継続的な通院などで、定期的に勤務時間を調整する必要がある場合は、入社前に伝えた方が良いでしょう。
入社後に「話が違う」となると、働きづらくなり、結果的に早期離職に繋がるかもしれません。
伝える際は、業務への意欲とセットで、簡潔に事実を伝えましょう。
具体的な伝え方の例
現在、月に一度の通院が必要です。
基本的には、平日の業務時間外か有給休暇を利用して通院するつもりです。
業務への支障はきたしませんので、ご安心ください。
事前に伝えることで、企業側の理解を得やすくなり、安心して働ける環境を自分で作れます。
転職後にメンタルに配慮してほしい場合
再発防止のために、業務内容や働き方で具体的な配慮を求めるなら、正直に伝える必要があります。
隠したまま入社すると、必要な配慮を得られず、再びメンタル不調に陥る可能性があるためです。
一方的に要求するのではなく、前向きな姿勢で相談する形で伝えましょう。
具体的な伝え方の例
前職では、恒常的な長時間労働が原因で体調を崩しました。
現在は完治していますが、再発防止のため、業務量のコントロールにご配慮いただけると幸いです。
生産性を高め、長期的に貴社へ貢献したいと考えています。
誠実に伝えることで、自分に合った働きやすい環境で長く活躍できる可能性が高まります。
面接で退職理由を「メンタル」と伝える7ステップ

やむを得ずメンタル不調について伝える場合は、伝え方に工夫が必要です。
ネガティブな印象を払拭し、むしろ自己分析能力や問題解決能力をアピールするチャンスにもなります。
面接で退職理由を「メンタル」と伝える7ステップ
- 当時の職場状況を客観データで示す
- 退職前に取った改善行動
- 改善行動で得たスキル
- 現在は回復している旨
- 再発防止策の具体例
- 退職理由を志望動機に繋げる
- 長期的なキャリアを伝える
この7つのステップを意識することで、面接官の不安を取り除き、前向きな姿勢をアピールできます。
1ステップずつ見ていきましょう。
①当時の職場状況を客観データで示す
まず、不調の原因が個人の弱さではなく、客観的に見ても過酷な環境にあったことを示します。
感情的に話すのではなく、具体的な数値を交えて淡々と事実を伝えましょう。
例文
前職で少しメンタルが不調になり、退職を決意しました。
プロジェクトの納期が厳しく、月平均80時間を超える残業が常態化していました。
具体的なデータを提示することで、面接官に「その環境なら仕方ない」という納得感を与えられます。
②退職前に取った改善行動
次に、環境のせいにするだけでなく、自ら状況を打開しようと努力した主体的な姿勢を示します。
他責にせず、問題解決に向けて行動した事実を伝えるのがコツです。
例文
この状況を改善するため、まずは自身のタスク管理方法を見直し、チーム内でも共有できる業務効率化ツールを独学で作成・導入しました。
このステップで、あなたの課題発見能力や問題解決能力をアピールできるでしょう。
③改善行動で得たスキル
困難な経験を、ただのネガティブな出来事で終わらせず、成長の糧にしたことを伝えます。
逆境から得たスキルを具体的に伝えましょう。
例文
その結果、チーム全体の残業時間を月10時間ほど削減でき、私自身も課題解決のためのプロジェクト管理能力や、新しいツールを学ぶ技術習得力を身につけました。
あなたが逆境から学べる成長意欲の高い人材だと印象づけられます。
④現在は回復している旨
面接官が懸念する「現在、問題なく働けるのか?」という点に明確に答えます。
医師の診断など客観的な事実を元に、自信をもって伝えましょう。
例文
しかし、当時は無理がたたり、体調を崩してしまいました。
現在は完全に回復しており、医師からもフルタイムでの勤務に全く問題ないとの診断を受けています。
業務遂行に支障がないとはっきりと伝えることで、面接官は安心できます。
⑤再発防止策の具体例
「またすぐに辞めるのでは?」という懸念を払拭するため、具体的な再発防止策を伝えてください。
例文
今回の経験から、自身の限界を把握し、オンオフの切り替えを意識したセルフマネジメントが不可欠だと学びました。
今後は、タスクの優先順位付けを徹底し、一人で抱え込まず、適宜チームに相談することで再発を防ぎます。
自己管理能力の高さを示すことで、長期的に活躍できる人材だとアピールできます。
⑥退職理由を志望動機に繋げる
退職理由を志望動機に繋げてアピールします。
困難な経験を乗り越えたからこそ、今回の応募が前向きな決断であることを伝えます。
例文
そして、より生産性の高い働き方を追求したいと考えるようになりました。
貴社が推進されている効率的な開発体制と、チームでの協業を重視する文化は、私が目指す働き方そのものです。
退職理由と志望動機に一貫性をもたせることで、あなたのキャリアビジョンが明確に伝わります。
⑦長期的なキャリアを伝える
最後に、長く働き、会社に貢献する意欲があることを強調します。
入社後の活躍イメージを具体的に伝えることで、早期離職への懸念を完全に取り除きましょう。
例文
これまでの経験で培った課題解決能力と、貴社で得られる新しい知識を融合させ、将来的には専門性を高め、チームを牽引できるエンジニアとして貢献していきたいです。
長期的な視点で会社に貢献したいという熱意を伝えることが、内定への最後のひと押しになります。
面接が不安であればAIで面接練習しよう

7つのステップはわかったけど、これを面接で話すのはかなり勇気がいる…
7つのステップを理解しても、この内容を面接でスムーズに話すのは、高いハードルを感じるものです。
AIに面接の練習相手になってもらって、徹底的に反復練習するのがおすすめです。
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AI面接練習アプリ「HELLOBOSS」は、AIが面接官になってくれるため、気兼ねなく何度でも本番さながらの練習ができます。
客観的なフィードバックで、自分では気づきにくい改善点もわかります。
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面接でおすすめしない8つの退職理由
退職理由は、伝え方次第であなたの印象を大きく左右します。
たとえ事実であっても、正直に話しすぎるとマイナスの評価に繋がる退職理由を紹介します。
面接でおすすめしない8つの退職理由
- 人間関係
- 体調不良
- 一身上の都合
- ブラック企業だった
- 社風が合わなかった
- 「家庭の事情」だけ
- 仕事が合わなかった・向いていなかった
- 調べればわかる嘘の退職理由
これらの理由がなぜおすすめできないのか、具体的な例文とともに解説します。
人間関係
退職理由に「人間関係」をあげるのはおすすめしません。
面接官に「採用しても、また人間関係で辞めるのでは?」と、コミュニケーション能力や協調性を疑われるからです。
また、他責思考が強く、環境に適応できない人材だという印象を与えてしまうでしょう。
悪い例文
上司とそりが合わず、正当に評価してもらえなかったため、退職を決意しました。
たとえ事実でも、他者への不満を口にするのは避け、ポジティブな理由に言い換えるのがおすすめです。

新卒や20代の転職相談でよく聞く退職理由ですが、面接では絶対に避けるべきです。
コミュニケーション能力を疑われ、確実に不利になります。
体調不良
「体調不良」という言葉は、メンタル不調と同様に、健康面への懸念を抱かせます。
「入社後も安定して勤務できるのか」「自己管理能力に問題はないか」と、面接官を不安にさせるでしょう。
特に、病名や症状を具体的に説明しない「体調不良」という表現は、曖昧でマイナスの印象だけが残ります。
悪い例文
体調不良が続いてしまい、これ以上業務を続けるのが困難だと感じたため退職しました。
現在は回復している場合でも、あえて体調不良を退職理由にするメリットはありません。
一身上の都合
履歴書に書く際は問題ありませんが、面接で「一身上の都合」とだけ答えるのはNGです。
具体的な説明を避ける姿勢は「何か隠しているのでは?」という不信感に繋がります。
また、入社意欲が低い、あるいは説明能力が低いと判断されるケースもあります。
悪い例文
面接官:退職理由を具体的にお聞かせください。
応募者:はい、一身上の都合でございます。
面接官が知りたいのは、あなたの仕事への向き合い方や今後のキャリアプランです。
ブラック企業だった
「ブラック企業だった」という退職理由も避けましょう。
たとえ事実でも、前職の悪口は、あなたが不満や愚痴の多いネガティブな人物だと印象づけます。
また、ブラック企業という言葉は主観的で、他責思考が強いと見なされる恐れがあります。
悪い例文
前職はいわゆるブラック企業で、残業代も出ず、パワハラが横行していたため、心身ともに限界でした。
労働環境が原因の場合は「生産性を高めたい」など、前向きな言葉に言い換えてください。
社風が合わなかった
「社風が合わなかった」という理由は、あなたの順応性や柔軟性を疑問視されます。
「うちの会社も合わなくて、すぐに辞めるのでは?」と懸念されるでしょう。
悪い例文
前職は体育会系の社風で、飲み会も多く、自分には合わないと感じたため退職しました。
社風について言及する場合は、より具体的に、自身の価値観とどう異なったのかを分析して伝える必要があります。
「家庭の事情」だけ
「家庭の事情」は、それ自体が悪いわけではありません。
しかし、面接でその一言だけで終わらせてしまうと、採用する決め手に欠けます。
面接官は、あなたの働く意欲や今後の貢献度を知りたいと考えています。
悪い例文
家庭の事情で退職いたしました。
やむを得ない事情を伝えつつ、仕事への前向きな意欲を伝えるのがコツです。
良い例文
親の介護のため、転勤のない働き方に変える必要がありました。
この状況を、自身のキャリアを見つめ直す好機と捉えています。
貴社であれば、これまで培った営業経験を活かしながら、地域に根差して長期的に貢献できると考えています。
このように、働く意思もセットで伝えましょう。
仕事が合わなかった・向いていなかった
「仕事が合わなかった・向いていなかった」という理由は、自己分析の甘さが露呈しやすいです。
「なぜ入社前にわからなかったのか」「また同じ理由で辞めるのでは?」と、計画性のなさを懸念されるかもしれません。
悪い例文
実際にやってみたら、営業の仕事は自分には向いていませんでした。
「◯◯の経験を通して、より△△の分野で専門性を高めたいと思った」など、新しい挑戦である旨をアピールしましょう。
調べればわかる嘘の退職理由
面接で嘘をつくのは、最も避けるべき行為です。
特に「会社の倒産」や「事業所閉鎖によるリストラ」といった退職理由は、調べればすぐにわかります。
注意
正直に話すべき状況で嘘をつくと、あなたの信頼は完全に失われるでしょう。
リファレンスチェックやSNS、前職の同僚との繋がりから発覚するケースもあります。
一度ついた嘘を取り繕うのは困難であり、内定取り消しに繋がるリスクも覚悟しなければなりません。
面接での退職理由の答え方を相談できる3つのサービス

ここまで退職理由の伝え方を解説してきましたが、一人で最適な退職理由を考えるのは難しいものです。
そこで、専門家や便利なツールに相談するのがおすすめです。
面接での退職理由の答え方を相談できるサービス
- AI模擬面接アプリ
- 転職エージェント
- キャリアアドバイザーの有料コンサル
それぞれのサービスの特徴を理解し、あなたに合ったものを選びましょう。
AI模擬面接アプリ
AI模擬面接アプリは、時間や場所を選ばず、気軽に退職理由の相談や練習ができます。
特にメンタルのようなデリケートな話題は、対人では相談しにくいものです。
AI相手なら、気兼ねなく本音ベースで練習でき、客観的なフィードバックももらえます。
おすすめのAI面接練習アプリ
AI面接練習アプリ「HELLOBOSS」では、退職理由の伝え方に対するフィードバックをもらえます。
本番さながらの練習で、自信をもって面接に臨めるでしょう。
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転職エージェント
転職エージェントに登録すると、無料でプロのキャリアアドバイザーに相談できます。
応募する企業の内情や面接官の傾向を把握している場合もあり、的確なアドバイスが期待できるでしょう。
退職理由の伝え方はもちろん、キャリアプラン全体についても相談にのってくれます。
注意
原則として、相談できるのはエージェント経由で応募する求人の面接対策に限られます。
他のエージェントや自己応募の企業の相談はできない点に注意しましょう。
複数のエージェントを併用する場合は、それぞれの担当者と個別に対策を進める必要があります。
キャリアアドバイザーの有料コンサル
特定の企業に縛られず、中立的な立場でじっくり相談したい場合は、有料のキャリアコンサルティングも有効です。
1対1で、あなたの状況に合わせて深く掘り下げたアドバイスを受けられます。
退職理由だけでなく、長期的なキャリアプランの壁打ち相手にもなってくれるでしょう。
費用の目安
費用はコンサルタントやサービス内容によって異なり、数千円〜数十万円かかる場合があります。
事前にサービス内容と費用を確認し、納得した上で利用を検討してください。
面接で聞かれる退職理由についてよくある質問
最後に、面接で聞かれる退職理由についてよくある質問に答えていきます。
メンタル不調が理由の休職歴は履歴書にどう書けばいい?
休職の事実を履歴書に必ず書く義務はありません。
しかし、ブランク期間が長いと面接で質問されるため、正直に記載した方がスムーズです。
その際は、ネガティブな印象を与えないように「病気療養のため」と簡潔に書きましょう。
また、面接では「現在は完治しており、業務に支障がない」と伝えてください。
履歴書の書き方の例は以下のとおりです。
賞罰欄には、休職について記載する必要はありません。
メンタルが理由で在職期間が短い場合の退職理由はどう伝える?
在職期間が短い場合も、メンタルが理由であることを直接伝えるのは避けましょう。
短期間で学んだことと、今後のキャリアへの意欲をセットで伝えるのがおすすめです。
短期離職への反省の意を示しつつ、次こそは長く働きたいという熱意を伝えてください。
ポジティブな退職理由の例文
前職ではWebマーケティングの基礎を学びましたが、より専門性を高めたいという思いが強くなりました。
短期間での転職となり恐縮ですが、この経験で目標が明確になったと前向きに捉えています。
貴社であれば、長期的に腰を据えて貢献できると考えています。
面接官は「うちの会社では長く働いてくれるのか?」を気にするので、長く働く意志を伝えましょう。

短期離職の相談では「次こそは長く働きたい」という熱意を示すことが最重要です。
反省の意と将来への意欲を伝えるのがコツです。
面接での退職理由を思いつかないときの対処法は?
退職理由が思いつかない場合は、この記事で紹介したポジティブな言い換え表現を使うのがおすすめです。
おすすめの退職理由
- キャリアアップしたい
- 業界の成長性に限界を感じた
- 年収や評価を改善したい
- 働く環境を改善したい
これらの理由の中から、あなたの経験や価値観に最も近いものを選びます。
具体的なエピソードを交えて話せるように準備しておきましょう。
参考:例文つき|転職面接の退職理由をメンタル以外に言い換える表現
メンタルを健康に保つコツは?
転職活動中や入社後も、メンタルヘルスを維持することは、良いパフォーマンスを発揮する上で不可欠です。
日々の生活の中で、以下の点を意識してみてください。
メンタルを健康に保つコツ
- 十分な睡眠をとる
- バランスの良い食事を心がける
- 適度な運動を習慣にする
- 趣味やリラックスできる時間をもつ
- 悩みを一人で抱え込まず相談する
特別なことではなく、基本的な生活習慣を整えることが、心の安定に繋がります。
転職後にメンタルが不調になったときの対処法は?
万が一、転職後に再び不調を感じた場合は、一人で抱え込まず、早めに対処しましょう。
新しい環境では、知らないうちにストレスが溜まる場合があります。
相談相手/対処法 | 具体的なアクション |
---|---|
上司や人事部 | 業務量の調整や働き方について相談する |
社内の相談窓口・産業医 | 専門家の視点からアドバイスをもらう |
外部の医療機関 | 悪化する前に専門的な診断・治療を受ける |
休職制度の利用 | 無理をせず、一度仕事から離れて療養に専念する |
我慢しすぎず、利用できる制度や周りのサポートを頼ることが、早期回復への近道です。
あなた自身のキャリアを守るためにも、早めの行動を心がけましょう。
まとめ
結論、メンタル不調を正直に伝えるのはリスクが高いため、ポジティブな退職理由に言い換えるのが基本です。
転職面接の退職理由をメンタル以外に言い換える表現
- キャリアアップしたい
- 業界の成長性に限界を感じた
- 年収や評価を改善したい
- 働く環境を改善したい
退職理由の伝え方で、面接官に与える印象は大きく変わります。
あなたの強みや入社意欲がしっかりと伝わるように、しっかり練習して面接に臨んでください。
おすすめのAI面接練習アプリ
面接の受け答えに不安がある方は、AI面接練習アプリ「HELLOBOSS」で練習しておきましょう。
AIを相手に何度でも練習できて、ポジティブに退職理由を伝えられます。
無料でインストールできるので、自信をもって面接に臨みたい方は試してみてください。
あなたの面接が成功することを祈っています!

記事の監修者・キャリアコンサルタント
登録番号:22013743
新卒の就職活動や20代の転職得意とする国家資格キャリアコンサルタント。
自身では製造業やIT企業の経験もアリ。