「人材紹介会社の手数料はどれくらい?」
「予算が限られているけど、転職エージェントは利用すべき?」
こういった疑問をお持ちの採用担当者様向けの記事です。
この記事でわかること
- 人材紹介(転職エージェント)の手数料相場
- 転職エージェントと他の採用チャネルの費用比較
- 転職エージェントを利用するメリットとデメリット
結論、転職エージェントはおすすめの採用手法です。採用が決定するまで手数料が発生せず、採用担当者様の手間も軽減できるからです。
「でも、手数料が高いんじゃないの?」と不安になりますよね?
この記事では転職エージェントの手数料相場や、転職エージェントを最大限活用して人材を採用するコツを解説していきます。
「転職エージェントを利用しながら、採用コストを抑えるコツ」もわかるので、最後まで読んでみてください。
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Contents
人材紹介(転職エージェント)の仕組み
人材紹介(転職エージェント)は企業と求職者をマッチングするサービスです。書類作成や面接日程の管理、入社までの連絡なども代行してくれるため、企業側の採用の手間を減らせます。
事前に求職者の希望やスキルを確認するため、マッチ度が低い候補者と面接しなくて済むメリットもあります。最適な人材を短い期間で確保したい場合に、人材紹介は有力な選択肢です。
転職エージェントの報酬は成功報酬型
転職エージェントの報酬は、採用が確定した段階で発生する成功報酬型が多いです。仮に内定を出しても、最終的に入社しなければ費用はかかりません。以下のような式で手数料を計算します。
計算式
紹介手数料 = 理論年収 × 手数料率(例:30〜35%)
例えば理論年収が500万円なら、30%だと150万円、35%だと175万円です。着手金や月額費用を設定しているエージェントも存在しますが、大半は入社が決まったタイミングで初めて費用が生じます。
採用担当者としては、候補者が入社しない限り支払いが発生しないため、費用対効果を測りやすいです。迅速に決めたいポジションであっても、リスクを最小限に抑えながら募集を進められます。
転職エージェント(人材紹介)の手数料の相場
前述のとおり、転職エージェントに支払う手数料は、採用する方の年収に手数料率を掛け合わせて算定します。転職エージェントの手数料率の相場は30〜35%前後です。
理論年収 | 手数料率30% | 手数料率35% |
---|---|---|
400万円 | 120万円 | 140万円 |
500万円 | 150万円 | 175万円 |
600万円 | 180万円 | 210万円 |
専門職や管理職など高年収帯の募集では、手数料が大きくなる傾向があります。実際に支払う額が大きくなる場合は、成果を踏まえて検討すると良いでしょう。
職種 | もっとも多い紹介料の割合 |
---|---|
医師 | 30%未満 |
看護師 | 30%未満 |
経営管理者 | 40%未満 |
研究職・技術職・専門職 | 40%未満 |
医療・福祉・介護の職業 | 30%未満 |
事務的職種 | 40%未満 |
販売・営業 | 40%未満 |
生産工程・労務の職業 | 40%未満 |
熟練技能者 | 40%未満 |
運転・輸送の職業 | 40%未満 |
サービス業 | 40%未満 |
参考:厚生労働省・三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社|採用における人材サービスの利用に関するアンケート調査 報告書
手数料計算に使う「理論年収」とは
手数料を計算するときに基準とされる理論年収は「1年間フルに在籍した場合の報酬総額」を想定したものです。基本給や手当・残業代・賞与などをすべて合計します。
理論年収の主な項目 | 内容 |
---|---|
基本給 | 月々の固定の給与 |
手当 | 住宅・家族手当など |
残業代 | 固定残業を含む料金 |
賞与 | 夏冬や成果給などの額 |
例えば、基本給25万円と諸手当10万円を12ヶ月分、賞与50万円がある場合は、以下の式で試算します。
計算式
(25万円+10万円)×12 + 50万円 = 430万円(手数料)
実際に支給される年収とズレる場合もありますが、契約時はこの理論年収を使って手数料を算定します。
人材が早期退職すると手数料を返金・減額してもらえる
多くのエージェントは早期退職に対する返金規定を設けています。具体的には以下のような事例があります。
退職時期 | 返金率の例 |
---|---|
入社後1ヶ月以内 | 手数料の80%前後 |
入社後2ヶ月以内 | 手数料の50%前後 |
入社後3ヶ月以内 | 手数料の20%前後 |
実際に契約を結ぶ前に、この返金ルールを確認しておきましょう。職種や契約形態によっては、無償で再紹介するリプレイス制度を用意しているエージェントもあります。
総合型エージェントと特化型エージェントの違い
エージェントの中には、業種や職種を幅広く取り扱う「総合型」と、特定の分野に焦点を当てた「特化型」があります。それぞれの特徴は以下のとおりです。
総合型は広範囲で採用したいときに便利です。特化型はニッチなスキルを求める採用や、高度な知識が必要な職種に強みを発揮します。
大手転職エージェントと中小の転職エージェントの違い
大手の転職エージェントと、中小の転職エージェントの違いも知っておきましょう。
大手は幅広い候補者に声をかけたいときに向いています。中小は特定領域や地域に強みを持っているケースが多いです。目的に合わせて使い分けたり、大手と中小を併用するのがおすすめです。
転職エージェントと他の採用チャネルとの比較表|費用の違い
転職エージェントは成功報酬型を採用しているため、初期費用を抑えやすい面があります。一方、費用や運用スタイルが異なるチャネルもいくつか存在します。
代表的な採用手法の費用相場の比較表は以下のとおりです。採用目標と予算に合わせて使い分けましょう。
採用チャネル | おおよその費用相場 |
---|---|
転職エージェント | 採用が決まったときに理論年収の30〜35% |
求人サイト | 数万円〜100万円超(広告料金や成功報酬) |
ダイレクトリクルーティング | 月額数千円〜数十万円または成果課金型 |
自社サイトからの採用 | 運営・制作コスト数万円〜数百万円(SEOや制作外注で変動) |
SNS採用 | 投稿や運用は無料※広告は有料で100円程度〜 |
リファラル採用 | 成功時の社内報奨金など(相場は0〜30万円) |
ハローワーク | 掲載は無料 |
採用代行 | 月額20〜50万円もしくは成功報酬型 |
合同説明会 | 出展料数万円〜数十万円 |
フリーランス人材の採用 | 業務委託料+仲介サービス使用料など |
上の表は一般的な目安です。専門領域や募集規模によって金額が変わるため、予算に合わせて検討してください。
それでは、各採用手法と転職エージェントの比較を解説していきます。
求人サイト
転職エージェントと比較したメリット | 特徴 |
---|---|
転職エージェントと比較したメリット | • 掲載する時期を自由に決めやすい • 知名度の高いサイトなら幅広い層にアプローチしやすい |
転職エージェントと比較したデメリット | • 応募の質が不安定になりやすい • 効果を出すには求人情報の見せ方や運用ノウハウが必要 |
費用相場 | • 数万円〜100万円超の広告料金 • 成功報酬型なら理論年収の数%〜30%などの設定 |
求人サイトでは、掲載時期を細かく調整してキャンペーンやコンテンツを工夫しながら、多種多様な求職者へアピールできます。転職エージェントに比べて掲載コストを前払いすることが多く、広告枠を拡大すると数十万円以上かかる場合があります。
応募数が増えても社内で書類選考や連絡対応を担わないといけないため、採用担当に余力がある企業向きです。
ポイント
専門職やハイクラス人材を探すときは、特化型サイトを使う方法もあり、転職エージェントと併用するのがおすすめです。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、SNSやスカウトサイトの機能を活用して、企業側から候補者へ連絡できます。
例
エンジニア向けのプラットフォームで特定の言語経験を持つ人を採用したい場合、自社の魅力をダイレクトにアピール可能です。
ただし、企業の採用担当者が積極的に動き、スカウトメールの文面を改善しながら精度を高めていく必要があります。担当者の時間が確保できるなら、低コストで人材を採用できるケースもあります。
ダイレクトリクルーティングのコツは、【徹底比較】ダイレクトリクルーティングのメリット5選|他の手法と何が違う?にまとめています。
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さらに、候補者と直接チャットができるため、返信率も高く、信頼関係を築きやすいのもメリットです。
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自社サイトからの採用
自社サイトの採用ページは、エージェント経由よりも企業の個性を伝えられる点が魅力です。
例
社内プロジェクトの成果事例や社員インタビューを掲載すると、応募者が仕事のイメージをつかみやすいでしょう。
一方で、SEOや定期的なコンテンツ更新が求められるため、工数が増えます。外注する企業も多いですが、当然ながら費用が発生します。
エージェントと組み合わせて検討するのもおすすめです。
SNS採用
SNS採用は、TwitterやInstagram、LinkedInなどを活用し、企業アカウントで求人情報や社内の様子を定期的に発信していく方法です。転職エージェントなら候補者と面談や条件調整を任せられますが、SNS採用では投稿内容や返信への対応を自社で回す必要があります。
例
エンジニアに役立つノウハウを発信すると、採用したいエンジニアに興味を持たれやすいです。
フォロワーが増えれば、広告費をかけずに認知度を上げられます。ただし、炎上リスクを回避するルールづくりと、定期的な更新が必要です。
SNS採用の詳細は、採用SNS戦略を成功させる!利点を最大化する10のステップ徹底解説を参考にしてみてください。
リファラル採用
リファラル採用では、社員から候補者を紹介してもらう方法です。転職エージェントなら豊富な候補者をリストアップしますが、リファラルは紹介者のネットワークに左右されるため、母集団が少ない可能性があります。
リファラル採用のメリット
社員が仕事内容や社風をリアルに説明できるため、早い段階でマッチ度の高い人材を獲得しやすいです。
紹介が成立したらインセンティブを出す企業もあります。
ハローワーク
ハローワークは公共サービスで、企業側の費用負担をかけずに募集できます。特に、地方の企業が幅広い職種で人材を募集する際に有効です。
ただし、利用者が多いため、応募に対応する手間が増える可能性があります。また、求人票の書き方を工夫しないと、多くの求人に埋もれてしまうこともあるでしょう。
現場のリソースがあり、求人票の記載ノウハウがある企業におすすめです。
採用代行
採用代行は、採用活動の多くをアウトソースする方法です。転職エージェントは候補者の紹介が中心ですが、採用代行は求人の要件定義や書類選考、面接日程管理などを一括して請け負います。
例
複数職種の同時募集や、大量採用が急務になった際に導入する企業が多いです。
社内人事のリソースを削減できる反面、採用代行の担当者に企業文化がきちんと伝わっていないと、ミスマッチを生むケースがあります。固定費や成功報酬の組み合わせなど料金形態が複数あるため、目的と合ったサービスを選びましょう。
合同説明会
合同説明会は、ブースを構えて企業を紹介するイベントです。転職エージェントなら個別紹介を受けられますが、合同説明会では求職者と直接コミュニケーションが取れるため、疑問を即座に解消しやすいです。
例
新規事業の話や社員の生の声をその場で伝えれば、興味を引くかもしれません。
一方、1日かぎりの開催で十分に話し込めないことがあり、その後のカジュアル面談や追加説明を設計しておく必要があります。
フリーランス人材の採用
フリーランス人材の採用は、ITやデザイン、マーケティングなどの特定領域に適しています。転職エージェントから正社員を紹介してもらう場合と異なり、プロジェクトベースの業務委託契約を結ぶため、一定期間だけ仕事を依頼するスタイルです。
ただし
優秀なフリーランスは複数案件を同時に進めるため、スケジュールや契約条件の調整が難航することがあります。
料金は転職エージェントと同様に一時金で支払うか、月単位で支払う方法などがあります。専門領域を短期間で強化したいときは、転職エージェント活用と合わせて検討するのがおすすめです。
企業が転職エージェントを利用する6つのメリット
それでは、企業が転職エージェントを活用して、採用活動を進めるメリットを解説していきます。
転職エージェントを利用するメリット
- 自社にマッチした人材を採用しやすい
- スピーディーに人材を採用できる
- 採用工数を削減できる
- 非公開に求人を出せる
- 採用が難しい人材を獲得できる可能性がある
- 人材採用のプロからアドバイスをもらえる
1つずつ解説するので、転職エージェントを活用してみましょう。
自社にマッチした人材を採用しやすい
転職エージェントは求職者へのヒアリングを通じて、性格や強みを把握しています。その上で、企業の募集要件に合う人だけを紹介してくれるため、入社後のミスマッチが減る可能性が高いです。
例
新規プロジェクトで専門スキルを持つ人材を採用したい際でも、エージェントが事前に候補者の経歴を確認し、適性を見極めたうえで推薦してくれます。
希望条件を正確に伝えておくと、マッチ度が高い人材を採用しやすいです。
スピーディーに人材を採用できる
タイムリーに人材を補強したい企業にも転職エージェントがおすすめです。エージェント側は候補者データベースを保有しているため、募集開始から短期間で適合する人を推薦できる可能性があります。
例
新規事業の立ち上げで営業担当を急募する場合、書類選考や連絡調整をエージェントが代行し、短期間に人材を採用できることもあるでしょう。
社内で母集団を形成するケースよりもリードタイムが短縮されるので、事業計画を滞らせずに進めやすくなります。
採用工数を削減できる
転職エージェントを利用すると、採用の工数を削減できます。求人サイトに掲載して人材を集める場合、書類確認から候補者への連絡、日程調整まで社内の採用担当者がこなす必要があります。
エージェントへ依頼すれば、条件に合わない人をあらかじめ除いた推薦が届くため、不要なやり取りを削減可能です。以下は両パターンの流れを比較した表です。
転職エージェントに任せれば、社内は最終面接や合否判断に集中できるため、他の業務を圧迫しにくくなります。担当者の負荷を軽減しながら採用を進めるなら、エージェントの活用がおすすめです。
非公開に求人を出せる
転職エージェントのサービスを利用すると、非公開求人の採用活動が可能です。競合に情報を漏らしたくないケースや、社内外に広めたくない職務を補強したい場合などに役立ちます。
以下は非公開求人で募集される例です。
非公開求人の例
- 新規事業や極秘プロジェクトのメンバー
- 幹部や役員などのハイクラス募集
- 競合他社への情報流出を避けたい専門部署
- 企業買収や統合に伴う新体制の要員補強
転職エージェントを利用すれば限られた候補者だけに情報が届くため、機密度の高い採用を進められます。
採用が難しい人材を獲得できる可能性がある
高度なスキルや特殊な経験を持つ人材を探すときも、転職エージェントが有効です。専門職やハイレイヤー人材を扱っているエージェントなら、独力では見つけにくい候補者を紹介してくれる可能性があります。
例
AI開発のエンジニアや海外マーケティングに強い人材などを探す場合、エージェントのネットワークを使うとスムーズです。
自社ではどうしても採用が難しい場合は、転職エージェントに相談してみましょう。
人材採用のプロからアドバイスをもらえる
転職エージェントは求人市場に詳しいアドバイザーが在籍しており、企業の要望に合う採用プランも提案してくれます。
例
年収や待遇の設定、内定承諾率を上げる面接の進め方など、実務的なアドバイスをもらいやすいです。
自社内に採用の専門家がいなくても、エージェントからのフィードバックで求人票をブラッシュアップできます。総合的に採用成功へ近づけるところがメリットです。
企業が転職エージェントを利用する5つのデメリット
採用活動に有益な転職エージェントですが、デメリットもあります。
企業が転職エージェントを利用するデメリット
- 一人あたりの採用コストが高くなる
- 社内に採用ノウハウが蓄積しにくい
- 転職エージェント側で人材を限定される
- 複数のエージェントを利用すると管理が大変になる
- 情報伝達がうまくいかないとミスマッチが起こりやすい
デメリットも理解した上で、転職エージェントを活用してみてください。
一人あたりの採用コストが高くなる
成功報酬を年収ベースで設定する転職エージェントが多く、管理職クラスや専門スキルをもつ人を採用すると費用が高額になりやすいです。
例
年収1,000万円のポジションで30%の手数料が発生すると、300万円の支払いが必要です。
人員を複数名採用すると合計額が大きくなります。コスト面を気にする場合は、求人サイトやダイレクトリクルーティングなども併用して費用を調整しましょう。
社内に採用ノウハウが蓄積しにくい
エージェントが求人票の作成や日程調整も担当するため、企業の担当者に採用ノウハウが貯まりにくいのがデメリットです。外部ノウハウを活用する方法なので、自社だけで採用活動する際に進めにくくなるかもしれません。
ポイント
転職エージェントを利用するときは、エージェントへの依頼内容を把握しながら自社の採用担当者もプロセスを確認すると良いでしょう。
また、エージェントの担当者にアドバイスを求めて、ノウハウを蓄積していくのがおすすめです。
転職エージェント側で人材を限定される
転職エージェントは候補者データベースを参照し、要件に合う人材を絞り込んでから紹介します。そのため、想定よりも紹介数が少ないケースがあるでしょう。
ポイント
幅広い人材を紹介してほしい場合は、転職エージェントの担当者に相談して、紹介の条件を広めに設定するのがおすすめです。
複数のエージェントを利用すると管理が大変になる
少しでも多くの候補者にリーチするために、複数の転職エージェントに依頼する企業もあります。ただし、複数の転職エージェントを併用すると、紹介が増えて対応が大変になるかもしれません。
注意
複数の転職エージェントに登録している求職者も多いです。複数の転職エージェントから同一の企業を紹介されて、応募が重複するケースもあります。
一人の候補者が重複して応募してくると、選考管理が混乱するでしょう。複数の転職エージェントを利用する場合は、社内の採用担当者で情報共有して、無駄な工程を生まない管理体制が必要です。
複数の転職エージェントを管理するコツは、複数のエージェントを利用する場合のルールを決めるから解説しています。
情報伝達がうまくいかないとミスマッチが起こりやすい
転職エージェントに伝える採用要件や企業情報が曖昧だと、候補者に誤った情報が伝わりミスマッチが起きる可能性があります。
例
候補者は「裁量の大きい働き方ができる」と認識していたのに「実際は細かいマニュアルがある」などの食い違いが起きるかもしれません。
エージェントは企業から聞いた情報を求職者へ提供するため、双方の認識に差があると早期退職につながる可能性があるでしょう。正確な要望や内部事情を共有し、エージェントと細やかに連絡をとることで、ミスマッチのリスクを減らしやすくなります。
転職エージェントを利用した方が良い企業の特徴
転職エージェントのメリットとデメリットを踏まえたうえで「転職エージェントを利用した方が良い企業」の特徴を紹介します。
転職エージェントを利用した方が良い企業
- 知名度が低い企業
- 人材採用に投資できる企業
- 中長期的に転職エージェントと信頼関係を築きたい企業
該当するものが多ければ、転職エージェントの利用を検討してみてください。1つずつ解説していきます。
知名度が低い企業
知名度の低い企業は、転職エージェントを利用してみましょう。転職エージェントの担当者が企業の魅力をアピールしてくれるため、応募意欲を高めやすいです。
例えば、以下に概要するような企業は、転職エージェントの利用を検討してみてください。
転職エージェントを利用すると良い企業の特徴
- 新興スタートアップでメディアの露出が少ない
- 地方に拠点があり全国的な認知度が薄い
- 業界が限定的でマス向けの宣伝が難しい
求人広告だけでは届かない層へ、自社の魅力が伝わる可能性が上がります。
人材採用に投資できる企業
資金が潤沢にあり、人材採用に投資できる企業も転職エージェントがおすすめです。
転職エージェントは成功報酬型が多いため、一人あたりの採用コストは高くなります。一方で、投資回収できるビジネスモデルであれば、積極的に転職エージェントを利用した方が良いでしょう。
事前に予算を確保したうえで転職エージェントを利用すると、コスト面の不安を抑えつつ有能な人材を採用しやすいです。
中長期的に転職エージェントと信頼関係を築きたい企業
転職エージェントは単発の求人だけでなく、長期に渡って採用のパートナーになってくれる可能性があります。転職エージェントの担当者と中長期的な信頼関係を築けば、安定して人材を確保しやすいでしょう。
例
毎年複数のポジションで募集が出る業種や、事業拡大ペースに合わせて段階的に採用したい企業は、転職エージェントと中長期的な関係を続けるのがおすすめです。
信頼関係を築けば、突発的な欠員や急成長した分野の増員にも対応しやすいです。エージェントが企業の状況を熟知すると、候補者のミスマッチを減らしながら、採用成功の精度を上げられます。
転職エージェントを活用する流れ5ステップ
転職エージェントを利用する場合の流れは、以下の5ステップです。
転職エージェントを活用する流れ
- ヒアリング
- 候補者の紹介
- 人材の選考
- 採用の決定・入社
- 転職エージェントに手数料の支払い
1ステップずつ解説していくので、転職エージェントを利用する場合の参考にしてみてください。
ステップ1:ヒアリング
まずは転職エージェントが、企業のニーズや背景をヒアリングします。担当者が確認したいのは業務範囲や求める人物像だけでなく、社内の雰囲気や今後の事業展開など多岐にわたります。
具体的には以下のように質問されることが多いです。
転職エージェントから質問されること
- 担当する職種と具体的な業務内容
- 必要なスキルや経験年数
- 配属予定の部署やチーム構成
社内の部署長や現場担当者から詳細をヒアリングしておくと、転職エージェントの担当者に細かい要望を伝えやすくなります。また、話を進めるなかで、求人票の作成サポートや採用条件のアドバイスも受けられるでしょう。
ステップ2:候補者の紹介
エージェントが条件に合う人を探し出し、プロフィールをまとめたうえで企業に紹介します。労働条件や希望年収が概ね一致した候補者を推薦してくれるため、社内の採用担当者は提案資料を見ながら面接に進む人を選びます。
メリット
書類の精査や求職者への連絡はエージェントが進めるので、企業は厳選した候補者とじっくり話せるでしょう。
エージェントによっては、社風や社内制度などを事前に求職者へ伝えてくれる場合もあります。候補者のやりとりがスムーズになるほど、採用までの時間を短縮できます。
ステップ3:人材の選考
推薦された候補者と面接する場合は、エージェントと日程調整を進めます。エージェントは面接の合否結果も候補者に伝え、通過者の次回面接や最終面接も設定してくれます。
ポイント
候補者へのフィードバックをエージェントに任せられるため、合否理由を候補者に直接伝えにくい場合も安心です。
また、慎重な選考が求められるポジションなら、エージェントに追加の候補者を探してもらうことも可能です。
ステップ4:採用の決定・入社
企業が採用を決めたあとの条件調整や連絡は、エージェントが一部代理で進めます。転職エージェントの担当者から「候補者が年収アップを希望している」と相談されるケースもあり、妥当だと判断すれば応じることも検討してください。
ポイント
候補者が辞退しないように入社日や待遇面を調整すると、スムーズな採用につながりやすいです。
実際に入社が決まったら、社内オリエンテーションや配属先の準備を社内担当が進めながら、エージェントへも入社確定を報告します。
ステップ5:転職エージェントに手数料の支払い
入社が確定したタイミングで、転職エージェントへ手数料を支払います。定められた期間内に人材が早期退職した場合、紹介料の一部を返金してくれるエージェントもあります。
請求書や送金手続きなどは、エージェントから案内を受けて対応すれば大丈夫です。契約時に合意した条件どおりに手数料を支払えば、ひととおりの採用プロセスが完了です。
企業が転職エージェントを最大限に活用するコツ
転職エージェントを最大限に活用するコツも解説していきます。
転職エージェントを最大限に活用するコツ
- 募集要件を細かく設定する
- エージェントに自社の強みや状況を丁寧に共有する
- 転職エージェントからの連絡に早く返答する
- 複数のエージェントを利用する場合のルールを決める
- 定期的に転職エージェントにフィードバックする
エージェントに任せきりにするのではなく、企業側も積極的に転職エージェントを活用するために行動しましょう。費用対効果も高まるため、実践してみてください。
募集要件を細かく設定する
まずは、採用したい人材のイメージを明確にしましょう。イメージが曖昧だと、転職エージェントがどんな人材を紹介すればいいかわからず、ミスマッチにつながる可能性があります。
例えば、必要なスキルや経験年数、担当するプロジェクトの範囲などを具体的に決めてみてください。
採用する人材のペルソナを設定するのがおすすめです。年齢や職歴、仕事観などを細かく想定したモデルを作りこむと、エージェントが「どんな人を探せばよいか」を理解しやすいです。
ちなみに、採用ペルソナの設定手順は以下のとおりです。
採用ペルソナを設計するステップ
- 採用したい人材像を社長や現場に聞く
- 人材を採用する目的を定義する
- 採用したい人材像を書き出す
- 採用市場に合わせたペルソナにする
- ペルソナを経営層や現場のメンバーに確認してもらう
詳しくは、採用ペルソナの作り方完全ガイド|テンプレートと7ステップのフレームワークにまとめたので参考にしてみてください。
エージェントに自社の強みや状況を丁寧に共有する
転職エージェントに自社の強みや魅力を丁寧に共有しましょう。情報を提供しておくと、候補者へ紹介するときに説得力をもって説明できるためです。
例えば、以下のような内容を共有しておくのがおすすめです。
伝える内容 | 具体例 |
---|---|
社内文化 | チームワークや裁量権の範囲など |
働きかた | リモートワークやフレックスタイムの有無 |
キャリア路線 | 昇格やスキルアップのスピード感 |
事業戦略 | 今後の拡大方針、新しいプロジェクトの方向性 |
エージェントが会社の背景を十分に理解すると、候補者へ的確にアピールしやすくなります。
転職エージェントからの連絡に早く返答する
紹介された候補者に興味を持った場合は、迅速に次へ進むことで離脱を防ぎやすいです。返信が遅れると、候補者が他社で内定を得てしまう場合があります。
ポイント
すぐに対応が難しいときは「明日までに回答する」「週明けに改めて連絡する」というように、取り急ぎの連絡を入れるだけでも効果があります。
エージェントの担当者も候補者をつなぎとめるために説明してくれて、採用の成功率を高められるでしょう。
複数のエージェントを利用する場合のルールを決める
複数のサービスを平行して使うときは、管理体制がないと重複や混乱が起こりやすいです。具体的な管理方法の例は以下のとおりです。
管理業務の例 | 方法 |
---|---|
担当者の割り振り | エージェントごとに社内担当を分ける、または一人が全体を統括する |
候補者リストの整理 | 社内でスプレッドシートを使い、応募者名・エージェント名・進捗を一括管理する |
重複紹介チェックの手順 | 候補者が被っていないか定期的にリストを照合し、発生した場合はすぐ連絡を取る |
誰がどのエージェントとコミュニケーションをとるか明確にしておくと、やりとりがスムーズになります。
定期的に転職エージェントにフィードバックする
紹介された人材と面接したあと「次回はここを重視してほしい」とエージェントに伝えると、候補者の精度が上がりやすいです。例えば、以下のような点を共有すると良いでしょう。
転職エージェントに対するフィードバック例
- コミュニケーション力は問題ないが、マネジメント経験が少ない
- 技術面より事業企画能力を優先して推薦してほしい
- 個人プレー型よりチーム連携が得意な人を希望している
明確にフィードバックすると、エージェントは社内カルチャーや業務内容にマッチする別の候補者を探しやすくなります。やりとりを重ねるほど、紹介の的中率が高まるでしょう。
転職エージェントと他の採用手法を組み合わせるコツ
決められた期限内に採用の目標を達成するには、転職エージェント以外の方法も組み合わせると安心です。
もし転職エージェントでうまく人材を採用できなかったとしても、他のチャネルから人材を採用できる可能性があります。
転職エージェントと他の採用手法を組み合わせるコツは、以下のとおりです。
転職エージェントと他の採用手法を組み合わせるコツ
- ダイレクトリクルーティングも進めておく
- 採用ページを強化する
- SNS運用を強化する
目標達成できる確率を上げたい方は、こちらも実践していきましょう。
ダイレクトリクルーティングも進めておく
ダイレクトリクルーティングは候補者に直接アプローチする方法です。転職エージェントからの紹介を待つだけではカバーしきれない求職者に接触できる可能性があります。
例
エンジニア向けのダイレクトリクルーティングサービスで検索して、興味を持ちそうな人に直接メッセージを送るのも良いでしょう。
自社で母集団を形成しておけば、採用ノウハウを社内に蓄えやすくなるのも利点です。しかも、並行してエージェントからの紹介があるため、人材を確保できる確率を上げられます。
ダイレクトリクルーティングのコツは、【徹底比較】ダイレクトリクルーティングのメリット5選|他の手法と何が違う?で詳しく解説しています。
ダイレクトリクルーティングはHELLOBOSSがおすすめ
先ほども触れましたが、ダイレクトリクルーティングは私たちが提供する「HELLOBOSS」がおすすめです。
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10万人を超えるユーザーの中から、AIが貴社に合う人材をマッチングしてくれるため、採用活動が効率化します。
さらに、候補者と直接チャットができるため、返信率も高く、信頼関係を築きやすいのもメリットです。
まずはテストとして使ってみてください。
わずか3ステップで始められるため、さっそくHELLOBOSSを試してみましょう。
採用ページを強化する
候補者が転職エージェントから企業を紹介された候補者は、必ず企業のホームページや採用ページをチェックします。このとき、内容が充実していなかったり、採用ページがなかったりすると、面接へ進む意欲が失われるかもしれません。
例
部署別の仕事例や社員インタビューを掲載すると「どんな環境で働くのか」が伝わります。写真や動画を添えるのも有効です。
採用ページを充実させておけば、転職エージェントも候補者に説明しやすいでしょう。コストはかかりますが、採用ページは避けて通れないツールなので、内容を充実させておくのがコツです。
SNS運用を強化する
企業のSNSアカウントも、転職エージェントから紹介を受けた候補者がチェックします。内容が古かったり発信が途切れていると、社内の活気をイメージしづらいでしょう。
例
X(旧Twitter)やInstagramで日々の取り組みを更新していれば、企業風土を自然に伝えられます。
広報担当や採用担当が一緒に運用すると、情報発信を続けやすいでしょう。転職エージェントの担当者もSNSの投稿で社内の雰囲気を紹介しやすいので、候補者の関心度を上げる効果が期待できます。
採用のためのSNS運用については、採用SNS戦略を成功させる!利点を最大化する10のステップ徹底解説で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
転職エージェント利用の社内稟議を通すコツ
転職エージェントを利用するには、社内稟議を通す必要があるでしょう。ここでは社内稟議を通すコツを解説していきます。
転職エージェント利用の社内稟議を通すコツ
- 転職エージェントを利用するベネフィットの明確化
- ROIの明確化
- 投資回収スケジュールを伝える
- 転職エージェントを利用するリスク説明
- 転職エージェントの比較表
- 導入までのスケジュール
稟議資料のイメージもわかるので、参考にしてみてください。経営層に納得してもらって、転職エージェントを導入していきましょう。
転職エージェントを利用するベネフィットの明確化
企業内で承認を得るには、転職エージェントの導入によって得られる成果を具体的に示す必要があります。例えば、工数削減や候補者プールの拡大をはじめ、ハイクラス人材を短期間で確保できる強みを伝えれば、費用対効果をイメージしやすくなります。
転職エージェントの主なベネフィットは、以下のとおりです。
これらの利点を強調すれば、社内で「投資する価値がある」と納得を得やすいです。
ROIの明確化
導入費用を正当化するには、採用で得られる利益が手数料を上回ることを数値で示さなければなりません。具体的には以下のような計算式を提示します。
ROIの計算式
ROI = (採用後の売上増や経費削減額 - エージェント手数料) ÷ エージェント手数料
例えば、年収500万円の人材を採用して、利益を年間800万円上げる見込みがあると想定するとします。エージェント手数料を150万円(年収×30%)とすると、以下の式でおおよその回収を示せます。
ROIの計算式
ROI = (800万円 - 150万円) ÷ 150万円 = 4.33
つまり、投資した費用の4倍以上の利益を見込めることになります。こうした数字を合わせて説明すると、転職エージェントが必要だと説得しやすくなるでしょう。
投資回収スケジュールを伝える
期間ごとの費用負担と回収イメージを明示すると、導入後の流れをイメージできます。例えば、以下のような表を提示すると良いでしょう。
こうした時系列を示せば、最初に費用を負担してどの段階でどれほど回収するのか、社内で話し合いやすくなります。
転職エージェントを利用するリスク説明
メリットだけでなく、リスクと対処案を一緒に伝えると、社内の不安を軽減できます。具体例は以下のとおりです。
対処法を明確に示すことで、費用負担や早期退職リスクへの不安を和らげ、前向きに検討してもらえるでしょう。
転職エージェントの比較表
複数のエージェントを検討している場合は、違いをわかりやすくまとめると納得を得られます。例えば、以下のような表を作成します。
このように複数社を並べると、コストや強みを比較したうえで適切に判断できます。社内稟議では「なぜこの会社を選ぶのか」を明確に伝えられるので、合意形成が進みやすいです。
導入までのスケジュール
具体的な導入計画を時期ごとに示すと、プロセスを社内で共有できます。例えば、以下のような表を提示するのがおすすめです。
スケジュールを明確にすると、社内の担当者が役割を把握し、稟議を通す際にも展開をイメージできます。
企業が転職エージェントを利用する際によくある質問
最後に、転職エージェントを利用する際によくある質問に答えていきます。
転職エージェントに着手金はある?
「サーチ型(ヘッドハント型)」と呼ばれるスタイルでは、着手金が発生する場合があります。特に経営幹部やエグゼクティブクラスをスカウトする場合、登録者データベースにいない人材をゼロから探すため、エージェント側で大きなコストがかかります。
例
経営層の候補者をSNSや企業リストで調査してアプローチするなど、膨大な手間が発生するでしょう。成功報酬だけではカバーしきれないため、一部を先払いで支払う必要があります。
新卒採用と中途採用で転職エージェントの手数料は違う?
新卒向けと中途向けでは、手数料も異なる場合があります。新卒採用に強いエージェントは固定料金を設定し、中途は年収ベースで算出するケースが多いです。
中途向けは即戦力として活躍が見込める分、手数料が高くなりやすいです。新卒採用では固定額や薄利で運営しているエージェントもあり、費用形態を事前にチェックするのがおすすめです。
人材紹介料が安い転職エージェントの注意点は?
割安に見える手数料率でも、サービス内容が限定されているケースがあるため、サービスの内容を確認しましょう。事前の書類確認や面接調整の対応が少ないケースもあり、結果的に社内の採用担当者の作業量が増える可能性もあります。
複数の候補者を比較検討しやすい大手転職エージェントや、サポート範囲がはっきりした中小の転職エージェントも含めて検討してみてください。
まとめ|料金を理解して転職エージェントを活用しましょう
最後にもう一度、特に転職エージェントを利用した方が良い企業の特徴をまとめておきます。
転職エージェントを利用した方が良い企業
- 知名度が低い企業
- 人材採用に投資できる企業
- 中長期的に転職エージェントと信頼関係を築きたい企業
また、転職エージェントと他の採用手法を組み合わせると、さらに採用目標を達成しやすくなります。
コストを抑えながら、自社で採用したい人材に直接アプローチしたい場合は「ダイレクトリクルーティング」がおすすめです。
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貴社の採用活動の参考になれば幸いです。