「なかなか保育士の採用がうまくいかない…」
「求人を出しても、そもそも応募が来なくて困っている…」
このように悩む、保育園の園長先生や採用担当者の方に向けた記事です。
この記事でわかること
- 保育士の採用が難しい理由
 - 保育士採用を成功に導く解決策
 - 採用した保育士の定着率を高めるポイント
 
保育士の採用は、採用が難しい根本的な原因を理解し、適切な対策を長期的に講じることで成功確率を高められます。
給与や労働環境といった課題に正面から向き合い、自園の魅力を効果的に発信することが、人材獲得競争を勝ち抜く鍵となります。
他の園との競争も激しく、何から手をつければいいか悩みますよね?
この記事を読むことで、保育士採用が難しい理由から具体的な解決策、採用後の定着率を高める秘訣までを網羅的に理解し、自園の採用活動を成功に導くための具体的なアクションプランを立てられるようになります。
最後まで読んで、効果的な採用活動を始めていきましょう。
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Contents
保育士採用の現状|有効求人倍率と人材不足の深刻さ
保育士の採用は、全国的に見ても年々難しくなっています。
その背景には、高い有効求人倍率と、待機児童問題とは裏腹の根深い人材不足があります。まずはデータと現状を正しく把握し、自園の採用活動を見直すための土台を築きましょう。
この章で解説すること
- 最新データで見る保育士の有効求人倍率
 - 待機児童問題と裏腹の保育士不足の実態
 - 多くの保育園が抱える採用の悩み
 
これらのポイントを確認していくことで、保育士採用の全体像が見えてきます。
多くの園が同じ悩みを抱えている現状をふまえ、客観的な視点から自園の課題を分析するきっかけにしてください。
最新データで見る保育士の有効求人倍率
最新のデータによると保育士の有効求人倍率は高い水準にあり、採用が極めて難しい状況を示しています。
こども家庭庁の発表では、2025年1月時点での保育士の有効求人倍率は3.78倍です。
これは全職種の平均である1.34倍を大幅に上回る数値であり、保育士1人の求職者に対して約3.8件の求人がある計算になります。
この高い倍率は、保育士の採用市場がいかに「売り手市場」であるかを客観的に物語っています。
待機児童問題と裏腹の保育士不足の実態
待機児童問題の解消には、保育士の確保が不可欠です。
しかし、実際には保育士不足が大きな障壁となっています。
保育所の定員は、施設の面積だけでなく、国が定める配置基準を満たす保育士の数で決まります。
そのため、保育士が1人でも不足すると、空きがあっても新たな園児を受け入れられません。
保育士不足が引き起こす問題
- 施設の増設や新規開園の遅延
 - 安全基準を満たすための定員削減
 - 現職の保育士一人ひとりへの業務負担の増加
 
これらの問題は、待機児童の解消を遠ざけるだけでなく、保育の質の低下にもつながる可能性があります。
待機児童を減らすためには、まず保育士不足という根本的な問題を解決する必要があるのです。
多くの保育園が抱える採用の悩み
全国の多くの保育園が、人材不足に起因する共通の採用課題を抱えています。
単に応募者が集まらないだけでなく、採用活動の各段階でさまざまな困難に直面しているのが実情です。
具体的には、以下のような悩みが挙げられます。
| 悩みの種類 | 具体的な内容 | 
|---|---|
| 募集に関する悩み | ・求人広告を出しても応募が全く来ない ・自園の魅力や保育方針が求職者に伝わらない ・他の保育園との条件競争で負けてしまう  | 
| 選考に関する悩み | ・面接や見学に来ても、その後の辞退が多い ・求めるスキルや人物像に合う候補者と出会えない  | 
| 採用後に関する悩み | ・内定を出しても、より条件の良い園に流れてしまう ・採用しても、早期離職につながってしまう  | 
これらの課題は互いに影響し合っており、一つを解決するだけでは不十分です。
自園の状況と照らし合わせ、どの部分に特に課題があるのかを分析することが、効果的な対策を講じる第一歩となります。
なぜ保育士の採用は難しい?根本的な7つの理由
保育士の採用が難しい背景には、給与や労働環境、人間関係といった根深い理由が複雑に絡み合っています。
なぜ人材が集まらないのか、その原因を1つずつ解き明かすことが、有効な対策を立てるための第一歩です。
保育士の採用が難しい理由
- 他業種と比較して給与水準が低いから
 - 責任の重さと心身の業務負担が大きいから
 - 残業が多く休みが取りにくい労働環境のため
 - 職員同士や保護者との人間関係に不安があるから
 - 資格を持つ「潜在保育士」が復職を選ばないため
 - 社会的な需要増加に供給が追いつかないから
 - 他の保育園との人材獲得競争が激化しているから
 
7つの理由は、それぞれが独立しているわけではなく、相互に影響し合っています。
自園の課題を考える上で、どの要素が特に影響しているかを見極める視点をもってください。
他業種と比較して給与水準が低いから
保育士の採用が難しい大きな理由の1つに、給与水準の低さがあります。
厚生労働省の統計調査によると、保育士の平均勤続年数での月収は常勤で30.3万円です。
全産業の平均である41.7万円と比較すると、その差は明らかといえます。
仕事の専門性や責任の重さに見合わないと感じる人が多く、給与が理由で保育士の道を諦めたり、他業種へ転職したりするケースも少なくありません。
責任の重さと心身の業務負担が大きいから
保育士の仕事は、子どもの命を預かるという重い責任を伴います。
保育業務は、ただ子どもを見ているだけでなく、心身ともに大きな負担がかかる仕事です。
保育士の主な業務内容
- 子どもの安全確保と健康管理
 - 発達段階に応じた保育計画の立案
 - 保護者への報告・連絡・相談対応
 - 季節ごとの行事の企画と運営
 - 指導案や連絡帳といった書類の作成
 
これらの業務は多岐にわたり、常に緊張感が求められます。
体力的な負担に加えて精神的なプレッシャーも大きく、心身の疲労から離職につながることもあるでしょう。
残業が多く休みが取りにくい労働環境のため
多くの保育園で、残業の多さや休暇の取りにくさが常態化しています。
子どもの降園後に、日誌の記入や行事の準備、園内の清掃などに追われるためです。
また、人手不足から職員一人ひとりの業務量が増え、有給休暇の取得が進まないケースも見られます。
| 項目 | 具体例 | 
|---|---|
| 書類作成 | 指導計画、園だより、連絡帳の記入 | 
| 行事準備 | イベントで使う装飾や小道具の作成 | 
| 研修・会議 | 勤務時間外での勉強会やミーティング | 
このような労働環境では、プライベートとの両立が難しくなります。
ワークライフバランスを重視する求職者から敬遠される一因となっているのが現状です。
職員同士や保護者との人間関係に不安があるから
保育士の仕事は、子どもだけでなく大人とのコミュニケーションも頻繁に発生します。
職員間の連携が不可欠な一方で、保育観の違いや経験年数の差から、人間関係の悩みも生まれやすい職場です。
また、保護者からの要望や時には厳しい意見に対応する場面もあり、精神的な負担を感じる保育士もいます。
こうした人間関係のストレスが、離職の引き金になることもあります。
資格を持つ「潜在保育士」が復職を選ばないため
保育士資格をもちながら、保育の現場で働いていない「潜在保育士」は全国に多数存在します。
潜在保育士が現場復帰を選ばない背景には、これまで挙げてきたような保育業界の課題があります。
潜在保育士が復職をためらう主な理由
- 給与や待遇への根強い不満
 - 心身への大きな負担に対する懸念
 - 長時間労働や休日の取りにくさ
 - 家庭や自身の育児との両立の難しさ
 
資格保有者がいるにも関わらず、その人たちが「働きたい」と思える環境が整っていません。
このミスマッチが、保育士不足に拍車をかけている大きな要因といえます。
社会的な需要増加に供給が追いつかないから
共働き世帯の増加などを背景に、保育サービスの社会的な需要は年々高まっています。
政府も待機児童対策として保育園の増設を進めていますが、保育士の育成が需要の増加に追いついていないのが実情です。
新しい保育園ができれば、その分だけ必要な保育士の数も増えます。
結果として、限られた人材を多くの園で取り合う構図が生まれてしまっています。
他の保育園との人材獲得競争が激化しているから
保育士不足を背景に、保育園同士の人材獲得競争は激しさを増しています。
給与や賞与といった直接的な待遇改善はもちろん、福利厚生や働きやすさで他園との差別化を図る動きが活発です。
| 競争領域 | 具体的なアピールポイント | 
|---|---|
| 給与・賞与 | 基本給の引き上げ、独自の賞与制度の導入 | 
| 福利厚生 | 住宅手当、退職金、研修制度の充実 | 
| 働きやすさ | 年間休日数の多さ、残業ゼロの徹底、ICT化 | 
魅力的な条件を提示する園に応募が集中しやすくなっています。
そのため、採用条件で強みを示せない園は、ますます採用が難しくなるという厳しい状況に置かれています。
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難しい保育士採用を成功に導く8つの解決策
保育士の採用が難しい7つの理由を見てきましたが、課題を解決するための具体的な対策も存在します。
待遇改善や働きやすさの向上、採用手法の見直しなど、できることから着手していきましょう。
保育士採用を成功に導く解決策
- 給与や福利厚生などの待遇を抜本的に改善する
 - ICTシステム導入で事務作業などの業務負担を軽減する
 - 多様な働き方を認めて休暇を取得しやすい環境を整える
 - 定期的な面談で風通しの良い職場を構築する
 - キャリアパスが明確になる人事評価制度を導入する
 - 求める人物像を明確にし採用基準を見直す
 - 園の魅力が伝わる求人情報や動画を積極的に発信する
 - 従来の採用手法だけでなく新しいチャネルを活用する
 
自園の状況に合わせて複数を組み合わせ、長期的な視点で取り組む姿勢が成功への道筋となります。
①給与や福利厚生などの待遇を抜本的に改善する
保育士採用を成功させるうえで、給与や福利厚生といった待遇の改善は最も効果的な施策の1つです。
給与水準の低さは、保育士が離職する大きな原因となっています。
近隣の保育園の求人情報を調査し、相場以上の条件を提示できないか検討してみましょう。
| 改善項目の例 | 具体的な施策 | 
|---|---|
| 給与 | ・近隣の相場を上回る基本給の設定 ・処遇改善等加算の適切な分配  | 
| 賞与 | ・年2回以上の支給 ・業績や評価に応じた追加賞与  | 
| 手当 | 住宅手当、役職手当、資格手当などの充実 | 
| 福利厚生 | ・退職金制度の導入 ・研修費用の補助  | 
すぐに大幅な改善が難しい場合でも、手当を1つ新設するなど、少しでも職員に還元する姿勢を示すことが大切です。
厳しい採用競争のなかで、こうした努力が求職者の心に響きます。
②ICTシステム導入で事務作業などの業務負担を軽減する
保育士の大きな負担となっている、指導計画や日誌などの事務作業を削減することも有効です。
近年では、保育業務を支援するICTシステムの導入が多くの園で進んでいます。
システムを導入することで、保育士は事務作業から解放され、子どもと向き合う時間が増えます。
ICTシステムの導入例
- 保育士の勤怠管理システム
 - 保護者との連絡用アプリ
 - 指導計画や保育日誌の作成支援ソフト
 - 園児の登降園管理システム
 
業務負担の軽減は、現職の職員の満足度向上や離職率低下に直結します。
また、「ICT化推進園」として求人情報でアピールすれば、先進的な職場を求める求職者への強い魅力づけにもなるでしょう。
③多様な働き方を認めて休暇を取得しやすい環境を整える
フルタイムの正社員だけでなく、多様な働き方を認めることで、採用の間口を広げられます。
特に、自身の家庭と両立したい潜在保育士などにとって、働き方の柔軟性は大きな魅力です。
休みが取りやすい雰囲気や、時間単位で有給を取得できる制度なども働きやすさにつながります。
多様な働き方の例
- 短時間勤務制度(1日4時間〜など)
 - 週3日勤務などのパートタイム採用
 - 早番・遅番専門のシフト
 - 持ち帰り仕事の原則禁止
 
すべての職員が気持ちよく働ける環境を整えることは、人材の確保だけでなく定着にも不可欠です。
職員一人ひとりの事情に寄り添う姿勢が、園全体の活力となります。
④定期的な面談で風通しの良い職場を構築する
職員が悩みを1人で抱え込まず、気軽に相談できる環境を作ることは、離職防止に極めて有効です。
園長や主任が、1対1で話を聞く「1on1ミーティング」などを定期的に実施しましょう。
仕事の悩みからプライベートの相談まで、職員の声に耳を傾けることで、不満が大きくなる前に対処できます。
面談で話を聞く際のポイント
- まずは相手の話を否定せずに受け止める
 - 途中で話を遮らず、最後まで傾聴する姿勢をみせる
 - すぐにアドバイスをせず、まずは気持ちに共感する
 - 面談の内容は他言しないことを伝え、安心できる場をつくる
 
こうした取り組みは、職員に「大切にされている」という安心感を与え、エンゲージメントの向上にもつながります。
⑤キャリアパスが明確になる人事評価制度を導入する
「この園で働き続けても、キャリアアップが見込めない」という将来への不安も、離職の要因となりえます。
職員の成長や貢献が、昇給や昇格にどう結びつくのかを明確に「見える化」することが求められます。
経験やスキルに応じた役職や役割を用意し、目標をもって仕事に取り組める人事評価制度を導入しましょう。
キャリアパスの具体例は、下記のとおりです。
| ステップ | 役職 | 役割 | 
|---|---|---|
| ステップ1 | 一般保育士 | クラス担任として保育の基礎を学ぶ | 
| ステップ2 | リーダー保育士 | 後輩の指導、クラス運営の補助 | 
| ステップ3 | 主任保育士 | 園全体の保育内容の管理、職員の統括 | 
| ステップ4 | 園長 | 保育園の運営・経営全般 | 
職員が自分の成長を実感でき、将来のキャリアを描ける職場は、意欲の高い人材にとって魅力的です。
長く働き続けたいと思える環境づくりが、人材の定着に直結します。
⑥求める人物像を明確にし採用基準を見直す
「経験豊富で即戦力になる人」といった漠然とした基準では、本当に園に必要な人材を見逃す可能性があります。
「子どもたちの主体性を尊重する保育に共感してくれる人」のように、求める人物像を具体的に定義しましょう。
そのうえで、採用基準を改めて見直します。
ポイント
ピアノスキルやPCスキルなどは、必須条件ではなく歓迎条件にするなど、基準を柔軟にすることで応募のハードルを下げられます。
人柄や意欲を重視し、未経験者を採用して育成する視点も必要です。
参考記事:採用ペルソナの作り方完全ガイド|テンプレートと7ステップのフレームワーク
⑦園の魅力が伝わる求人情報や動画を積極的に発信する
求人媒体にありきたりな情報を載せているだけでは、数多くの求人に埋もれてしまいます。
仕事内容や条件だけでなく、園の保育方針や職場の雰囲気といった「魅力」を積極的に発信しましょう。
職員が笑顔で働く写真や、1日の仕事の流れを紹介する動画は、求職者が働くイメージを具体化するのに役立ちます。
「どんな想いで保育をしているのか」「どんな職員が働いているのか」を伝えることで、理念に共感する人材からの応募が期待できます。
参考記事:YouTubeを使った採用活動に成功する17のコツ|成功事例も紹介
⑧従来の採用手法だけでなく新しいチャネルを活用する
ハローワークや地域の求人誌など従来の方法だけでは、出会える人材も限られます。
より多くの求職者に自園を知ってもらうため、新しい採用チャネルを積極的に活用しましょう。
新しい採用チャネルの例
- 保育士専門の求人サイト
 - 企業から求職者に直接アプローチするスカウトサービス
 - InstagramやFacebookなどのSNSを活用した情報発信
 - 職員の紹介で採用につなげるリファラル採用制度
 
これらのチャネルを複数組み合わせることで、これまでアプローチできなかった層の保育士にも情報を届けられます。
採用活動も、時代に合わせて常にアップデートしていく意識が必要です。
参考記事:採用SNS戦略を成功させる!利点を最大化する10のステップ徹底解説
保育士採用の新しい選択肢|無料のAIマッチングアプリ「HELLOBOSS」
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求人サイトなどで応募を待つだけでは出会えない、優秀な保育士と出会える可能性があります。
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もう離職させない!採用した保育士の定着率を高める5つのポイント
苦労して採用した保育士が、すぐに辞めてしまう事態は避けたいものです。
採用はゴールではなく、スタートにすぎません。
職員が「この園で働き続けたい」と思えるような環境づくりが、園の安定した運営には不可欠です。
保育士の定着率を高めるポイント
- 入職後の不安を解消する丁寧なオンボーディングを行う
 - 1on1ミーティングなどで定期的にコミュニケーションを取る
 - 経験やスキルに応じた研修で成長を支援する
 - 職員のがんばりを認め正当に評価する仕組みをつくる
 - 園の理念や保育方針を共有しエンゲージメントを高める
 
これらのポイントは、職員に安心感を与え、仕事へのやりがいを育むために重要です。
1つずつ見ていきましょう。
入職後の不安を解消する丁寧なオンボーディングを行う
入職後の数ヶ月は、新しい環境に慣れず、誰もが不安を感じやすい時期です。
この期間にしっかりとサポートする体制があるかどうかは、早期離職を防ぐうえで極めて重要といえます。
業務を教えるだけでなく、園の一員として温かく迎え入れるオンボーディング計画を準備しましょう。
丁寧なオンボーディングの例
- 園の理念や独自のルールを丁寧に説明する時間
 - 先輩保育士が相談役になるメンター制度の導入
 - 業務内容が一目でわかるマニュアルの整備
 - 定期的なフォローアップ面談の実施(入職1・3・6ヶ月後など)
 
入職者が安心して業務をスタートできる環境を整えることが、長期的な活躍への第一歩です。
園全体で新しい仲間を支える姿勢を示しましょう。
1on1ミーティングなどで定期的にコミュニケーションを取る
オンボーディング期間が終わった後も、職員との継続的なコミュニケーションは欠かせません。
日々の業務に追われるなかでは、小さな悩みや不満が少しずつ溜まっていくものです。
月に1回など、定期的に1対1で話す機会を設けることで、問題が大きくなる前に対処できます。
仕事のことからプライベートのことまで、職員が安心して話せる場があると、信頼関係の構築につながります。
経験やスキルに応じた研修で成長を支援する
職員が専門性を高め、保育士として成長できる機会を提供することも、定着率向上に有効です。
「この園にいれば成長できる」と感じることは、仕事へのモチベーション維持につながります。
新人、中堅、ベテランといったキャリア段階に応じた研修制度を整え、スキルアップを支援しましょう。
経験年数に応じた研修の具体例は、下記のとおりです。
| 対象者 | 研修内容の例 | 
|---|---|
| 新人保育士 | ・基本的な保育技術や安全管理 ・保護者対応の基礎  | 
| 中堅保育士 | ・リーダーシップ研修 ・後輩指導の方法  | 
| ベテラン保育士 | ・マネジメント研修 ・専門分野(食育、障害児保育など)の深化  | 
職員の成長は、園全体の保育の質の向上にも直結します。
園として職員のキャリアを応援する姿勢を示すことが大切です。
職員のがんばりを認め正当に評価する仕組みをつくる
日々の仕事ぶりをきちんと見て、がんばりを認めてもらえることは、働くうえでの大きな喜びです。
給与や賞与などの金銭的な評価はもちろんですが、言葉や行動で感謝を示すことも同じくらい重要といえます。
日々の頑張りを認める方法の例
- 「ありがとう」や「助かるよ」など感謝の言葉を具体的に伝える
 - 朝礼やミーティングで、良い取り組みをした職員を紹介する
 - 園だよりなどで職員の活躍を保護者にも伝える
 
職員のがんばりを認め、正当に評価する文化を育むことで、職員の自己肯定感は高まります。
「ここでがんばりたい」と思える職場づくりを心がけましょう。
園の理念や保育方針を共有しエンゲージメントを高める
職員が「自分はただの作業者ではない」と感じ、園の一員として誇りをもって働くためには、理念の共有が不可欠です。
「私たちは何のために保育をしているのか」という園の根幹となる想いを、繰り返し伝えましょう。
朝礼や会議の場で園の理念に立ち返る時間を作ったり、日々の保育のなかで理念と結びつけて指導したりすることが有効です。
同じ目標に向かう仲間であるという意識が、職員のエンゲージメントを高め、チームワークの向上にもつながります。
保育士の採用に関してよくある質問(FAQ)
最後に、保育士の採用活動を進めるうえで、多くの園長先生や採用担当者の方が抱える疑問にお答えします。
これらの疑問を解消し、よりスムーズで効果的な採用活動を目指しましょう。
採用活動はいつから始めるのがベスト?
来年度の4月入社を想定した場合、前年の夏ごろから準備を始めるのが理想的です。
新卒学生は夏から秋にかけて、転職を考える中途採用者は秋から冬にかけて活動が活発化します。
早めに動き出すことで、余裕をもった採用活動が可能になります。
来年度4月入社の採用活動スケジュールの目安は、下記のとおりです。
| 時期 | 主な活動 | 
|---|---|
| 前年度の6月~8月 | ・採用計画の策定(求める人物像、人数) ・募集要項の作成、求人媒体の選定  | 
| 前年度の9月~11月 | ・求人情報の公開、応募受付の開始 ・園見学、説明会の実施、面接  | 
| 前年度の12月~2月 | ・内定出し、内定者フォロー ・入職に向けた準備  | 
| 前年度の3月 | ・入職手続き、オリエンテーション | 
これは、あくまで目安です。
計画通りに進めるためにも、できるだけ早くから準備に着手しましょう。
年度の途中でも保育士の採用は可能?
はい、年度の途中での採用も十分に可能です。
急な退職者の発生や、産休・育休に入る職員の代替要員として、年度の途中で求人を出すケースは少なくありません。
転職者の中には、家庭の事情などで年度の途中での入社を希望する人もいます。
年間を通して採用活動を行う「通年採用」の体制を整えておくと、急な人材不足にも迅速に対応できるでしょう。
採用にかかるコストの相場はどれくらい?
採用コストは、利用する採用手法によって大きく異なります。
それぞれの特徴を理解し、予算に合わせて使い分けることが大切です。
採用手法ごとのコストの目安は、下記のとおりです。
| 採用手法 | 費用の目安 | 
|---|---|
| ハローワーク | 無料 | 
| 有料求人サイト | 数万円~数十万円(掲載期間やプランによる) | 
| 人材紹介会社 | 採用者の年収の20%~30%程度 | 
| リファラル採用 | 紹介者に支払うインセンティブ(数万円程度) | 
| ダイレクトリクルーティング | 数千円〜数十万円(採用人数による) | 
コストを抑えたい場合はハローワークやリファラル採用が有効ですが、より多くの候補者に出会いたい場合は、求人サイトや人材紹介の活用が効果的です。
複数の手法を組み合わせ、費用対効果を見ながら進めていきましょう。
参考記事:【徹底解説】採用コストのムダを削減する17の具体的アクション
採用コストを抑えて保育士を採用するダイレクトリクルーティング
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人材データベースから候補者を探す手間が省けて、採用担当者の業務負担(内部コスト)も削減できます。
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内定を出した後の辞退を防ぐ方法は?
内定を出してから入職までの期間に、いかに内定者の心をつなぎとめるかが重要です。
人気の保育士は複数の園から内定をもらっている可能性が高く、フォローが手薄になると辞退につながりやすくなります。
内定者との定期的なコミュニケーションを心がけ、「この園に就職したい」という気持ちを高めてもらいましょう。
内定辞退を防ぐフォロー例
- 内定後、なるべく早く労働条件通知書などの書類を送付する
 - 電話やメールで定期的に連絡を取り、疑問や不安がないか確認する
 - 既存の職員と話せる懇親会やランチ会を設ける
 - 入職前研修や園のイベントに招待する
 
内定者を「お客様」ではなく、すでに「仲間の一員」として丁寧に接することが、内定辞退を防ぐ最も有効な方法です。
まとめ | 保育士採用を成功させ、定着する組織をつくりましょう
保育士の採用は多くの園にとって難しい課題ですが、原因を理解し、一つひとつ対策を講じることで道は拓けます。
採用はゴールではなく、職員が働き続けたいと思える魅力的な園づくりが最も重要です。
最後に、保育士の採用と定着に向けた具体的なアクションをまとめておきます。
保育士の採用と定着のためのポイント
- 給与や福利厚生などの待遇を抜本的に改善する
 - ICTシステム導入で事務作業などの業務負担を軽減する
 - 多様な働き方を認めて休暇を取得しやすい環境を整える
 - 定期的な面談で風通しの良い職場を構築する
 - キャリアパスが明確になる人事評価制度を導入する
 - 園の魅力が伝わる求人情報や動画を積極的に発信する
 - 従来の採用手法だけでなく新しいチャネルを活用する
 - 入職後の不安を解消する丁寧なオンボーディングを行う
 - 職員のがんばりを認め正当に評価する仕組みをつくる
 
さっそく自園でできることから始めていきましょう。
すぐにでも人材を確保したい、新しい採用手法を試したい場合は、ダイレクトリクルーティングがおすすめです。
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貴園の採用活動が成功し、子どもたちの笑顔あふれる素晴らしい園になることを心より願っております。
	