「介護の人手不足は当たり前と諦めている…」
「求人を出しても、なかなか応募がこない…」
このように悩む介護施設の採用担当者の方に向けた記事です。
この記事でわかること
- 介護の人手不足が当たり前と言われる4つの原因
- 介護の人手不足が施設経営にもたらす4つの影響
- 介護の人手不足を解消する12の解決策
介護の人手不足は「当たり前」ではなく、原因を正しく理解し、適切な対策を講じることで解消できる可能性があります。
人手不足の背景には、高齢化による需要急増だけでなく、労働環境やネガティブなイメージなど、解決すべき構造的な原因があります。
慢性的な人手不足から脱却し、安定した施設運営を目指したいですよね?
この記事を読むことで、ダイレクトリクルーティングや職場環境の改善など、自施設に合った具体的な解決策を実践できるようになります。
人材不足を解消したい方は、最後まで読んでみてください。
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Contents
介護の人手不足は「当たり前」なのか?データで見る深刻な現状
介護の人手不足は、客観的なデータをみると深刻さがわかります。
介護の人手不足のデータ
- 介護職の有効求人倍率と離職率の推移
- 「人手不足」と感じる介護事業所は6割以上
- 2025年問題と将来の介護人材需要予測
まずは介護業界の現状をデータで正確に把握し、人手不足という課題の解像度を高めましょう。
介護職の有効求人倍率
介護職の有効求人倍率は、他産業と比べて高い水準で推移しています。
有効求人倍率とは、求職者1人に対して何件の求人があるかを示す数値で、これが高いほど企業側の採用難易度が上がります。
厚生労働省の資料によると、全職業の有効求人倍率が1倍台で推移しているのに対し、介護関係職種の倍率は3.97倍です。
| 項目 | 介護関係職種(令和7年3月) | 全職業平均(令和7年3月) |
|---|---|---|
| 有効求人倍率 | 3.97倍 | 1.16倍 |
介護分野において求職者1人に対し3件以上の求人があり、人材獲得の競争が激化している状況を示しています。
人手不足の理由は「採用困難」が86.6%
介護現場が人手不足に陥る最大の理由は、採用活動の難しさにあります。
令和5年度介護労働実態調査によると、従業員が不足している理由は「採用が困難である」が86.6%を占め、他の理由を圧倒しています。

人手不足感には職種による温度差もみられます。
| 職種 | 不足感(「大いに不足」+「不足」) |
|---|---|
| 訪問介護員 | 59.7% |
| 介護職員(施設等) | 34.7% |
訪問介護員は約6割が不足しているのに対し、施設職員は約3割半です。
人手不足を解消するには、従来の採用手法を見直す必要があるでしょう。
参考記事:【完全解説】介護職の採用が難しい時代に勝つための戦略10ステップ
2025年問題と将来の介護人材需要予測
2025年問題以降、介護サービスの需要はさらに増加し、担い手となる生産年齢人口は減少していく見込みです。
「2025年問題」とは、団塊の世代(約800万人)が75歳以上の後期高齢者になることで、医療や介護の需要が急増する社会問題となっています。
2025年から2040年にかけての人口推移予測は以下のとおりです。

これらの予測は、介護サービスを必要とする高齢者が増え続ける一方で、働き手となる世代の人口が減少するアンバランスな状況を示しています。
地域によっては生産年齢人口の減少が著しく、人材の確保は今以上に難しくなるでしょう。
介護の人手不足が当たり前と言われる4つの原因
介護業界の人手不足は、単一の原因ではなく、複数の構造的な問題が複雑に絡み合って発生しています。
「当たり前」と認識されるほど慢性化している背景には、目を向けるべき4つの根本原因が存在します。
介護の人手不足は当たり前と言われる4つの原因
- 肉体的・精神的負担の大きさ
- 労働環境や待遇への不満
- 職場の人間関係と高い離職率
- ネガティブなイメージによる採用競争の激化
これらの原因を1つずつ解き明かすことは、採用担当者が人手不足の現状を正しく理解し、有効な対策を立てるための第一歩です。
肉体的・精神的負担の大きさ
介護職は、心身の両面で負担がかかる業務特性をもっています。
利用者の生活を直接支える仕事であるため、避けられない負荷が存在します。
介護職の主な負担
- 移乗介助や入浴介助などによる身体的負荷(腰痛など)
- 夜勤を含む不規則な勤務形態による生活リズムの乱れ
- 認知症の利用者への対応や看取りの際の精神的ストレス
- 利用者やその家族からの要望・クレーム対応
これらの負担が蓄積すると、心身の不調につながり、結果として離職を選択する職員も少なくありません。
業務の負担の大きさが、介護の仕事を希望する新規参入者の増加を妨げる一因にもなっています。
労働環境や待遇への不満
労働環境や給与・キャリアパスへの不満は、職員の離職に直結する原因の1つです。
介護労働安定センター「令和5年度介護労働実態調査」によると、介護の仕事を辞めた理由は多岐にわたりますが、労働環境・待遇に関連する項目が上位を占めています。

これらのデータは、職員が単に給与(収入)だけでなく、法人の運営方針への共感や、キャリアアップの見通しを含めた総合的な「働きやすさ」を求めていることを示しています。
企業は、これらの不満を解消する職場環境の整備が、人材定着に不可欠であることを理解する必要があるでしょう。
職場の人間関係と離職率
介護の仕事を辞める最大の理由は「職場の人間関係に問題があったため」(34.3%)です。

介護はチーム業務であるため、人間関係の良し悪しが定着に直結します。
一方で、介護職員の「離職率」そのものに目を向けると、新たな事実がわかるでしょう。
介護職員の離職率は近年、全産業の平均値を下回って推移しています。

令和5年度の介護職員の離職率は13.1%と、産業計の15.4%を2.3ポイント下回りました。
このデータは、業界全体の離職率がネガティブなイメージほど高くはない状況を示しています。
しかし、離職理由のトップが人間関係である事実は変わりません。
採用担当者は、離職率の「量」だけでなく、離職理由の「質」にも目を向け、職場のコミュニケーションを改善する施策を打つ必要があります。
ネガティブなイメージによる採用競争の激化
介護の仕事に対してもたれているネガティブなイメージも採用競争を激化させる要因です。
「きつい」「給料が安い」といった側面ばかりが強調され、仕事の専門性ややりがいが正しく伝わっていない場合があります。
| 項目 | 一般的なイメージ(ネガティブ) | 実際のやりがい・専門性(ポジティブ) |
|---|---|---|
| 業務内容 | ・きつい ・汚い ・体力仕事 | ・利用者の生活を支える専門技術 ・尊厳を守る仕事 |
| 給与・待遇 | ・給与が低い ・昇給しない | ・処遇改善が進展 ・国家資格(介護福祉士)によるキャリア確立 |
| 精神的側面 | ・ストレスが多い ・家族対応が大変 | ・利用者や家族からの感謝 ・深い信頼関係の構築 |
このようなマイナスイメージが先行すると、求職者が他の産業を選択しやすくなり、採用市場で不利な立場に立たされます。
採用担当者には、仕事の真の魅力や専門性を積極的に発信し、イメージを払拭する努力が求められるでしょう。
参考記事:採用ブランディング完全ガイド|成功に導く進め方5ステップ
介護の人手不足が施設経営にもたらす4つの影響
介護の人手不足を「当たり前」として放置すると、施設経営そのものに深刻な影響をおよぼします。
採用担当者としては、人手不足が経営にどのようなリスクをもたらすかを正確に把握しておく必要があるでしょう。
介護の人手不足が施設経営にもたらす4つの影響
- 既存職員の負担増大と離職の連鎖
- 介護サービスの質の低下と利用者満足度の悪化
- 採用・教育コストの継続的な増加
- 事業所の運営停滞と閉鎖リスクの増大
これらの影響は個別に発生するのではなく、互いに関連しあって経営状況を悪化させるため、早期の対策が求められます。
既存職員の負担増大と離職の連鎖
人手不足は、まず既存の職員に過度な負担を強いる結果を招きます。
人員が不足すると、職員1人あたりの業務量が増加し、残業や休日出勤が常態化しやすくなります。
ポイント
十分な休息が取れない状況は、心身の疲労を蓄積させ、職員のモチベーション低下につながるでしょう。
さらに、ストレスフルな環境は職場の人間関係を悪化させ、結果として優秀な職員が離職する可能性が高くなります。
この離職の連鎖を断ち切らない限り、安定した人材確保は実現しません。
介護サービスの質の低下と利用者満足度の悪化
職員の慢性的な不足は、介護サービスの品質低下に直結します。
業務に追われるあまり、効率やスピードが優先され、利用者に寄り添った丁寧なケアが困難になるためです。
例えば、以下のような状況が発生しやすくなります。
人手不足によるサービス低下の例
- 利用者とのコミュニケーション時間の減少
- 介助の際の安全確認の不足
- レクリエーションやイベントの質の低下・中止
- 家族への連絡や情報共有の遅れ
このようなサービス品質の低下は、利用者やその家族の不満・不信感につながります。
結果として施設へのクレームが増加し、利用者満足度の悪化を招く事態となるでしょう。
採用・教育コストの継続的な増加
人手不足と高い離職率は、採用および教育にかかるコストを継続的に増加させます。
業界の離職率が改善傾向にあるとはいえ、一定数の人材が入れ替わる状況は経営を圧迫するでしょう。
ポイント
職員が定着しないため、常に求人広告を出し続ける必要があり、採用エージェントへの支払いなども含めた採用コストがかさみます。
また、新しい人材を採用するたびに教育コストも発生し、研修担当者の業務時間も割かれます。
人手不足の解消が進まない限り、これらのコストは減少しません。
参考記事:【徹底解説】採用コストのムダを削減する17の具体的アクション
事業所の運営停滞と閉鎖リスクの増大
人手不足がもたらす最終的な影響は、事業所の運営停滞と閉鎖のリスクです。
人員が不足すると、介護保険法が定める「人員配置基準」を満たせなくなる可能性があります。
人員配置基準違反は、行政指導や介護報酬の減算対象です。
最悪のケースでは、指定の取り消し処分を受け、事業の継続自体が不可能になります。
| リスクの段階 | 経営への影響 |
|---|---|
| 初期 | 既存職員の負担増、サービス品質の低下 |
| 中期 | 職員の離職加速、利用者満足度の低下、採用コストの増大 |
| 末期 | 人員配置基準違反、介護報酬の減算、行政指導 |
| 最終 | 事業所の運営停滞、指定取り消し、閉鎖・倒産 |
人手不足は単なる採用の問題ではなく、施設の存続に関わる経営上の重大なリスクです。
この認識をもつことが、人手不足解消への第一歩となります。
【採用担当者必見】介護の人手不足を解消する12の解決策
採用担当者が今すぐ取り組むべき、介護の人手不足を解消するための具体的な12の解決策を解説します。
介護の人手不足を解消する12の解決策
- ダイレクトリクルーティングの実施
- SNSによる情報発信
- リファラル採用の強化
- 外国人材の積極的な採用
- 未経験者・若年層向けの研修制度の充実
- 給与水準の見直しと介護職員処遇改善加算の活用
- 明確なキャリアパスと人事評価制度の整備
- 職場の人間関係をケアするメンタルヘルスサポート
- ワークライフバランスの確保と柔軟な働き方の導入
- 介護ロボットやICT導入による身体的負担の軽減
- 記録・請求業務のDX化で事務作業を効率化
- 潜在介護福祉士(リターン組)の掘り起こし
これらの対策は、単独で実施するよりも複数を組み合わせることで、採用力の強化と定着率の向上に相乗効果をもたらします。
ダイレクトリクルーティングの実施
ダイレクトリクルーティングとは、企業が求職者データベースなどを利用し、候補者に直接アプローチする「攻め」の採用手法です。
ポイント
求人広告を出して応募を「待つ」従来の方法とは異なり、求める人材にピンポイントで自社の魅力を伝えられます。
介護業界のように有効求人倍率が著しく高い市場では、応募を待つだけでは競争に勝てません。
介護福祉士の資格保有者や経験者に直接スカウトを送ることで、転職を具体的に考えていなかった潜在層にもアプローチが可能です。
特に、AIが自社に合う人材を推薦してくれる採用ツールを活用すると、採用担当者の負担を軽減しつつ、マッチングの精度を高められます。
参考記事:【徹底比較】ダイレクトリクルーティングのメリット5選|他の手法と何が違う?
無料でAIが介護人材を推薦する採用ツール
介護業界の採用工数を削減し、マッチング精度を高める方法として、AI採用サービスの活用が注目されています。
例えば、AI採用サービスの「HELLOBOSS」は、初期費用・求人掲載・採用成功報酬がすべて0円で利用できるサービスです。
従来の求人サイトとは異なり、AIが自動で自社にマッチする可能性の高い人材を推薦してくれるため、採用担当者が候補者を探す手間を大幅に削減できます。

HELLOBOSSの主な特徴
- コスト0円:初期費用・掲載費用・成果報酬がすべて無料。
- 工数削減:AIが募集要項を自動作成し、最適な人材を推薦。
- 高スピード:候補者と直接チャットでやり取りでき、選考が早い。
採用コストや工数を抑えながら「攻め」の採用を実施したい施設にとって、有効な選択肢となるでしょう。
SNSによる情報発信
XやInstagram、TikTokなどのSNSを活用した情報発信は、採用のミスマッチを防ぎ、認知度を高めるうえで有効です。
求人サイトの限られた情報だけでは伝わらない「職場のリアルな姿」を発信しましょう。
求職者は、給与や待遇だけでなく、職場の雰囲気や人間関係を重視しています。
SNSを通じて、現場のリアルな声を届けることが応募の安心感につながります。
SNSでの発信内容の例
- 職員の1日のスケジュール紹介
- 施設で実施したレクリエーションやイベントの様子
- 研修制度や資格取得支援の具体的な内容
- 働いている職員のインタビュー動画
- 採用担当者や施設長の顔が見えるメッセージ
これらの継続的な発信は、すぐに転職を考えていない「潜在層」とのつながりを生み出し、将来の応募者候補を育てる資産となります。
参考記事:採用SNS戦略を成功させる!利点を最大化する10のステップ徹底解説
リファラル採用の強化
リファラル採用は、既存の職員に知人や友人を紹介してもらう採用手法です。
離職理由のトップが「人間関係」である介護業界において、リファラル採用は有効な対策です。
職場の雰囲気や業務内容を理解している職員からの紹介であるため、入社後のミスマッチが起こりにくく、定着率が高い傾向にあります。
| 取り組み | 具体的な内容 |
|---|---|
| 制度の明確化と周知 | 紹介の手順やインセンティブ(報酬)のルールを全職員に明確に伝える |
| インセンティブの設計 | 紹介者と被紹介者の双方にメリット(金銭、特別休暇など)を用意する |
| 協力しやすい環境づくり | 紹介用パンフレットの配布や、紹介プロセスの簡素化で職員の負担を減らす |
| 紹介者の表彰 | 採用の成功だけでなく、積極的に協力してくれた職員を評価する |
紹介制度がうまく機能すれば、採用コストの削減にも直結します。
同時に、職員が「友人に紹介したい」と思える職場環境の整備も進める必要があります。
リファラル採用のコツは、リファラル採用が難しい理由とは?注意点や失敗しないコツも解説に詳しくまとめたので、参考にしてみてください。
外国人材の積極的な採用(特定技能・EPA)
国内の生産年齢人口が減少する中で、外国籍の人材採用は、人手不足解消の有力な選択肢です。
介護分野では、外国人人材を受け入れるための在留資格制度が整備されています。
特に「特定技能」や「EPA(経済連携協定)」は、介護現場での活躍が期待される制度です。それぞれの特徴を理解し、自施設に合った受け入れ体制を構築することが求められます。
| 在留資格 | 主な特徴 | 受け入れのポイント |
|---|---|---|
| 特定技能 | 一定の介護技能と日本語能力が求められる。最長5年の就労。 | 即戦力として期待できる。登録支援機関によるサポートや、自社での支援計画の策定・実施が必須。 |
| EPA | 介護福祉士の国家資格取得を目指す候補者。 | 資格取得を前提とした長期的な教育・研修体制の整備が必要。受け入れ後のサポートが定着の鍵。 |
| 技能実習 | 日本の介護技術を学ぶことが目的。最長5年。 | あくまで技術移転が目的であり、人手不足解消(労働力)を主目的とした受け入れは認められていない点に注意。 |
受け入れ後の日本語教育や生活サポート、メンタルヘルスケアなど、文化や習慣の違いに配慮した手厚いフォロー体制が、外国人材の長期的な定着につながります。
参考記事:人手不足はどうすればいい?原因から学ぶ16の解消方法と成功事例5選
未経験者・若年層向けの研修制度の充実
介護業界の経験者採用が難しくなる中、未経験者や若年層(新卒・第二新卒)を採用し、自社で育成する視点が不可欠です。
しかし、教育体制が整っていなければ、早期離職につながってしまいます。
安心してキャリアをスタートできる研修制度の充実は、採用の門戸を広げるための重要な投資です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入職時研修 | 介護技術の基礎、法人の理念、コンプライアンスなどを学ぶ初期研修 |
| OJT(現場研修) | 教育担当者(エルダー・メンター)によるマンツーマン指導 |
| 資格取得支援 | 初任者研修・実務者研修などの費用補助、学習サポート制度 |
| 定期的な面談 | 入職後の不安や悩みを早期に把握し、フォローする面談体制 |
これらの体制を整備し、求人票や面接で「未経験でも安心して成長できる環境」を具体的にアピールすることで、応募へのハードルを下げられます。
参考記事:新卒採用が難しい7つの理由|新卒採用におすすめの手法11選も紹介
給与水準の見直しと介護職員処遇改善加算の活用
離職理由の上位に「収入が少なかったため」が挙げられる通り、給与水準は人材の確保・定着に直結する要素です。
他産業や近隣の競合施設と比較し、競争力のある給与テーブルを設計する必要があります。

ポイント
その際、国の「介護職員処遇改善加算」「介護職員等特定処遇改善加算」「介護職員等ベースアップ等支援加算」を活用することが不可欠です。
これらの加算を確実に取得し、その原資を明確なルールに基づいて職員に分配します。
加算の取得要件であるキャリアパスの整備や職場環境の改善に取り組むプロセス自体が、働きやすい職場づくりにもつながります。
明確なキャリアパスと人事評価制度の整備
「自分の将来の見込みが立たなかったため」という理由での離職を防ぐには、明確なキャリアパスと、公正な人事評価制度の整備が求められます。
職員が将来の目標をもって働き続けられる道筋を示しましょう。
| ステップ | 役職・等級(例) | 必要なスキル・資格(例) | 主な役割(例) |
|---|---|---|---|
| ステップ1 | 一般職員(メンバー) | 介護職員初任者研修 | 指導のもと基本的な介護業務を遂行 |
| ステップ2 | 中堅職員(サブリーダー) | 実務者研修、介護福祉士 | OJT指導、チームリーダー補佐 |
| ステップ3 | リーダー職 | 介護福祉士、マネジメント研修 | チームの業務管理、新人教育 |
| ステップ4 | 管理職(施設長・管理者) | ケアマネジャー、管理者研修 | 事業所の運営管理、人材育成 |
どのようなスキルや成果を上げれば昇給・昇格できるのかを「見える化」します。
この透明性の高い評価制度が、職員の学習意欲やモチベーションの維持に貢献します。
職場の人間関係をケアするメンタルヘルスサポート
離職理由の第1位である「職場の人間関係」の問題は、個人の問題として放置せず、組織的なケアで予防・改善を図る必要があります。
職員が精神的に安心して働ける環境(心理的安全性)の構築が求められます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 定期的な1on1面談 | 上司と部下が業務以外の悩みも話せる機会を設ける |
| メンター制度 | 年齢の近い先輩職員が新人の精神的サポートを担当 |
| 内部・外部相談窓口(EAP) | ハラスメントや悩みを匿名で相談できる窓口を設置 |
| コミュニケーション研修 | アサーション(適切な自己主張)や傾聴の研修を実施 |
| 感謝を伝える仕組み | 「サンクスカード」などで職員同士のポジティブな交流を促進 |
採用担当者も現場と連携し、職員が抱えるストレスを早期に発見し、対処できる仕組みづくりに関与することが、離職防止につながります。
ワークライフバランスの確保と柔軟な働き方の導入
介護職は女性や主婦層も多く活躍する職場です。
家庭やプライベートと仕事を両立できる環境整備は、人材の定着に直結します。
多様な人材がライフステージの変化に合わせて働き続けられるよう、柔軟な勤務形態を導入しましょう。
柔軟な働き方の導入例
- 希望休の取得推進、有給休暇の計画的な消化
- 短時間勤務制度(育児・介護との両立支援)
- 早番・遅番など勤務時間パターンの選択肢の増加
- 夜勤専従、日勤のみ、週3日勤務など多様な雇用形態
- 子どもの急な発熱などに対応できる休暇制度
これらの「働きやすさ」は、採用活動における強力なアピールポイントとなります。
制度を整えるだけでなく、職員が気兼ねなく利用できる職場の雰囲気づくりも同時に進めましょう。
介護ロボットやICT導入による身体的負担の軽減
介護職の離職原因の1つとなる「肉体的な負担(特に腰痛)」は、テクノロジーの活用によって軽減を図れます。
負担軽減は、職員の健康を守り、長期的な就労を可能にします。
ポイント
例えば、利用者をベッドから車いすへ移乗させる際の「移乗介助リフト」や、職員の腰の負担を減らす「装着型パワーアシストスーツ」の導入が有効です。
また、夜間の見守り業務の負担を減らす「見守りセンサー」なども活用されています。
初期投資は必要ですが、業務の安全性と効率性を高めることができます。
「身体に優しい職場」という事実は、採用における魅力的なPRポイントとなるでしょう。
記録・請求業務のDX化で事務作業を効率化
介護現場では、ケアそのものだけでなく、介護記録や保険請求といった事務作業も負担の1つです。
これらの業務をデジタル化することで、職員の残業時間を削減し、本来のケア業務に集中できる時間を生み出します。
ポイント
具体的には、手書きの記録用紙を廃止し、スマートフォンやタブレットで入力できる介護記録ソフトを導入します。
音声入力システムを活用すれば、記録作成の手間をさらに削減可能です。
間接業務の効率化は、職員のストレス軽減と満足度向上に直結します。
結果として、利用者と向き合う時間が増え、介護サービスの質の向上にもつながるでしょう。
潜在介護福祉士(リターン組)の掘り起こし
結婚・出産・育児などを理由に一度介護現場を離れた「潜在介護福祉士」は、貴重な即戦力候補です。
資格や一定の経験をもつ人材の復職(リターン)を支援する取り組みも、有効な人材確保策となります。
ポイント
復職希望者は「最新の介護技術についていけるか」「ブランクがあっても大丈夫か」といった不安を抱えています。
その不安を解消するため、短期間の復職研修プログラムや、eラーニングによる学習機会を提供しましょう。
また、短時間勤務や扶養内での勤務から始められる柔軟なシフトを用意することも、復職のハードルを下げます。
地域の「福祉人材センター」と連携し、復職希望者に向けた職場見学会などを開催することも有効です。
介護の人手不足に関するよくある質問(FAQ)
ここでは、介護の人手不足に関して採用担当者から寄せられることが多い質問と、その回答をまとめます。
介護の人手不足に関するよくある質問
- 人手不足で「辞めたい」と職員から言われたらどう対応すべきですか?
- 潰れる介護施設にはどのような特徴がありますか?
- 国や厚生労働省はどのような介護人材不足対策をしていますか?
これらのFAQは、採用担当者が現場の課題に対応する際の参考にしてください。
人手不足で「辞めたい」と職員から言われたらどう対応すべきですか?
職員から「辞めたい」という相談を受けた際は、まず相手の話を真摯に聞く姿勢が求められます。
人手不足の状況下では引き留めたくなりますが、一方的に説得するのではなく、退職を考えるに至った背景や理由を深く理解することに努めましょう。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 傾聴 | 職員の不満・悩み・将来の展望を遮らずに聞く |
| 共感 | 人手不足の中で働いてくれたことへの感謝を伝え、不満に共感を示す |
| 原因の確認 | 離職理由が「人間関係」「待遇」「キャリア」「体調」など、根本原因を確認する |
| 解決策の提示 | 配置転換・業務量調整・待遇見直しなど、改善可能な具体策を提示する |
本人の意思が固く、退職が避けられない場合でも、真摯に対応した事実は、他の職員の会社への信頼感につながります。
また、離職理由を分析することは、今後の定着率改善に向けた貴重な情報となります。
潰れる介護施設にはどのような特徴がありますか?
人手不足が深刻化し、運営が立ち行かなくなる介護施設には、共通する特徴がみられる場合があります。
これらの特徴を反面教師として、施設の運営を見直すことが予防策となります。
| 項目 | 運営が困難になる施設の特徴(例) |
|---|---|
| 人材管理 | ・職員の離職率が慢性的に高く、常時求人を出している ・人間関係が悪く、職員のモチベーションが低い |
| 経営管理 | ・介護報酬の改定に対応できず、収益が悪化している ・採用コストや運営コストの管理がずさん |
| サービス品質 | ・人手不足を理由に、サービスの質が著しく低下している ・利用者や家族からのクレームが多い |
| 法令遵守 | ・人員配置基準を満たせない常態化 ・行政指導や監査での指摘が多い |
これらの問題は、人手不足を「当たり前」と放置した結果、深刻化したケースがほとんどです。
早期に人材の定着と職場環境の改善に取り組むことが、施設を守る最善の策です。
国や厚生労働省はどのような介護人材不足対策をしていますか?
国(厚生労働省)も介護人材の不足を重大な社会問題と捉え、多角的な対策を講じています。採用担当者としては、これらの施策を理解し、活用できる制度は積極的に利用することが求められます。
| 対策項目 | 内容 |
|---|---|
| 介護職員の処遇改善 | 「介護職員処遇改善加算」などにより給与水準の引き上げを支援 |
| 多様な人材の確保・育成 | 外国人材(EPA・特定技能)の受け入れ促進、未経験者・若年層の参入支援 |
| 離職防止・定着促進 | 職場環境改善の支援、キャリアパス構築の推進 |
| 業務効率化の推進 | 介護ロボット・ICT導入の補助、文書負担軽減 |
| 魅力発信 | 介護職の専門性・やりがいを社会に広報する取り組み |
これらの施策は、介護事業者が活用することを前提に設計されています。
施設で利用可能な補助金や制度がないか、定期的に情報を確認しましょう。
まとめ
介護の人手不足は「当たり前」と諦めず、原因に応じた対策を打つことで解消できる可能性があります。
最後にもう一度、人手不足を解消する方法をまとめておきます。
介護の人手不足を解消する12の解決策
- ダイレクトリクルーティングの実施
- SNSによる情報発信
- リファラル採用の強化
- 外国人材の積極的な採用
- 未経験者・若年層向けの研修制度の充実
- 給与水準の見直しと介護職員処遇改善加算の活用
- 明確なキャリアパスと人事評価制度の整備
- 職場の人間関係をケアするメンタルヘルスサポート
- ワークライフバランスの確保と柔軟な働き方の導入
- 介護ロボットやICT導入による身体的負担の軽減
- 記録・請求業務のDX化で事務作業を効率化
- 潜在介護福祉士(リターン組)の掘り起こし
さっそくできることから始めていきましょう。
すぐに人材を採用したい場合は、ダイレクトリクルーティングがおすすめです。
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貴施設の人材採用の参考になれば幸いです。
