「通年採用を導入するのは難しい?」
「通年採用に成功するコツを知りたい」
こういった疑問をお持ちの採用担当者様に向けた記事です。
この記事でわかること
- 通年採用が難しいと言われる理由
- 通年採用だからこそ得られるメリット
- 通年採用を成功させる7つのコツ
「採用コストが増える」「研修が必要」などの理由で、通年採用は難しいと言われることがあります。
しかし「必要なタイミングで人材を採用しやすい」「一括採用では出会いにくい人材を採用できる」などのメリットもあります。
この記事では、通年採用を成功させるコツを網羅的に解説しているので、さっそく実践していきましょう。
年間を通して採用人数を増やしたい方は、最後まで読んでみてください。
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Contents
通年採用とは何か?まず押さえたい基本
通年採用とは特定の時期に制限せず、1年を通して人材を募集する方法です。決まった期間に集中的に採用を進めるやり方とは異なり、学生や転職希望者を常に迎えられる点が特長です。
ポイント
急な増員や、専門性を要する職種の確保にも向いています。さらに、留学していた学生など「就活時期に合わせられなかった層」も採用しやすいです。
一括採用・中途採用との違い
通年採用・一括採用・中途採用の違いは以下のとおりです。
採用形態 | 期間 | 対象 |
---|---|---|
一括採用 | 3月や特定シーズン | 主に新卒 |
中途採用 | 随時(空きポジションなどによる) | 経験者(既卒含む) |
通年採用 | 年間を通して柔軟に実施 | 新卒・既卒・経験者全般 |
一括採用は新卒向けに3月から一斉選考を始める形式が多いです。中途採用は欠員補充や即戦力の確保を目的とし、必要に応じて実施します。
そして「通年採用」は一括採用と中途採用の両方を合わせた手段で、時期を限定しない採用方法です。
なぜ「通年採用」が注目を集めているのか
多くの企業で通年採用が注目されています。すでに通年採用を実施していたり、検討したりしている企業が多いです。
出典:経済産業省|事務局資料
通年採用が注目されている主な理由は以下のとおりです。
参考:独立行政法人労働政策研究・研修機構「企業の多様な採用に関する調査」
学生の約6割が通年採用を望んでいるため、それに合わせて通年採用を検討する企業もあります。
出典:厚生労働省|多様な人材の確保のために通年採用や秋季採用の導入も検討してみませんか?
通年採用を実施する有名企業も存在しており、今後も通年採用が増えていく可能性があるでしょう。
通年採用している企業の割合
企業規模別の通年採用している割合は以下のとおりです。
出典:厚生労働省|第5回 今後の若年者雇用に関する研究会 事務局説明資料
大手企業ほど通年採用を実施していないことがわかります。「春季採用のみで人材を確保できるから」という理由が多いです。
一方、従業員数が100人未満の企業の2〜3割は通年採用を実施しています。人材を採用できない場合は、通年採用を検討してみましょう。
通年採用が難しいと言われる5つの理由・デメリット
通年採用が難しいと言われる主な理由は、以下の5つです。
通年採用が難しいと言われる理由
- 採用コストが増えるから
- 採用担当者のタスクが増えるから
- 人材が入社するたびに研修が必要だから
- 不人気の企業に見える場合があるから
- 大手企業の通年採用に人材が集まりやすいから
まずはどんな点が大変なのか知った上で、対策していきましょう。
ちなみに、通年採用に成功するコツは、通年採用を成功させる7つのコツから解説していきます。
採用コストが増えるから
通年採用を実施すると求人広告の掲載費が一年中かかったり、採用担当者の人件費も膨らんだりしやすいです。企業説明会を頻繁に開けば、その分だけ担当者や役員の時間を使うことになり、想定外の支出につながるでしょう。期間限定の一括採用より、全体にかかる経費は割高になるかもしれません。
通年採用では、以下のようにコストが増えすぎない工夫が必要です。
採用コストを増やしすぎないコツ
- リファラル採用を併用する
- AIツールを導入して採用担当者の人件費を圧縮する
- ダイレクトリクルーティングで求人掲載費を抑える
ちなみに、私たちが提供するAI採用ツール「HELLOBOSS」は無料から利用できるため、通年採用によるコストを抑えられます。
さらに、AIが採用業務をサポートしてくれるので、採用担当者様の負担を減らせます。
通年採用のコストを軽減したい場合はチェックしてみてください。
採用担当者のタスクが増えるから
常に応募を受け付ける通年採用は、面接や書類確認などが断続的に続く傾向があります。面接のスケジュール調整や、応募者への連絡作業で、採用担当者の負担が増えやすいです。
対策
採用担当者のタスクを増やしすぎないためには、採用管理システムやAIツールを導入して応募状況を把握したり、社内で役割分担したりすると良いでしょう。アウトソーシングも検討すれば、現場の負荷を分散できます。
人材が入社するたびに研修が必要だから
入社時期がバラバラになる通年採用では、研修が手間になるかもしれません。同期がそろわないため、集合研修を実施しづらいでしょう。研修の回数が増え、社内リソースが圧迫される恐れがあります。
通年採用する場合は、以下のような研修制度を検討してみてください。
一連の仕組みを整えると負担を抑えやすいです。担当部署への負荷も減らせるため、人材育成を継続しながら定着率を高める流れを作りましょう。
不人気の企業に見える場合があるから
通年採用でずっと求人を出し続けていると、応募者から「人気がないのでは?」「離職率が高いのでは?」と疑われるかもしれません。通年採用の背景を説明しないと、内情を知らない人は負の印象を抱くケースがあります。
不人気の企業に見せないためには、以下のような対策が必要です。
不人気に見えないための対策
- 事業拡大が理由であると伝える
- 離職率や平均在籍年数などのデータを開示する
- オンライン説明会などで成長ビジョンを直接伝える
長期募集の理由がしっかり伝われば、求職者からの見え方も良くなるでしょう。
大手企業の通年採用に人材が集まりやすいから
知名度が高い大手企業が通年採用を始めると、多くの人材がそちらに集まりがちです。中小・ベンチャー企業は母集団づくりに苦戦し、思うように採用が進まないかもしれません。
独自の強みを打ち出し、候補者との接点を作る必要があります。中小・ベンチャー企業におすすめの手法は以下のとおりです。
大手企業が通年採用を実施してきても、候補者との結びつきを増やしていけば、認知度の差を補える可能性があります。
ちなみに「HELLOBOSS」は、10万人以上のユーザーの中から、貴社に合う人材をAIがマッチングしてくれます。
「AIの推薦」という目新しさもあって候補者に興味を持ってもらいやすいので、採用競争の武器を増やしたい場合は活用してみてください。
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通年採用だからこそ得られる5つのメリット
「難しい」と言われることもある通年採用ですが、実施すると以下のメリットがあります。
通年採用だからこそ得られるメリット
- 必要なタイミングで人材を採用しやすい
- 多様なバックグラウンドの人材を取りこぼさない
- 採用のミスマッチが減りやすい
- ブランディング機会の拡大
- 海外展開・グローバル人材採用と相性が良い
メリットも理解した上で、通年採用を導入するか決めていきましょう。
必要なタイミングで人材を採用しやすい
一括採用とは違い、通年採用は期限が決まっていないため、内定辞退や欠員が出た際にも追加採用しやすいです。長期間の募集を前提にするので「年度内に◯名を採用しなければ…」という焦りが生じにくく、候補者をじっくり見定められるのもメリットです。
例
大型プロジェクトが始まるときに専門スキルを持つ人を募集し、間に合わない場合もすぐ継続募集へ移行できます。
必要な局面に合わせて採用を進めやすくなるでしょう。
多様なバックグラウンドの人材を取りこぼさない
年度や時期を限定しない形なので、さまざまな人材を採用できるチャンスがあります。以下のような人材も採用できる可能性があります。
採用できる可能性がある人材
- 既卒
- 第二新卒
- 経験者
通年採用であれば、新しい視点やスキルを組織に呼び込む可能性が広がります。特に即戦力人材は貴重なので、通年採用でいつでも迎え入れる準備をしておくのがおすすめです。
採用のミスマッチが減りやすい
期限に縛られないため、候補者と企業が互いをよく理解しながら選考を進められて、ミスマッチを防ぎやすいです。
例
カジュアル面談を設定し、候補者の考えや希望を詳しく聞いたり、職場環境やキャリアビジョンを伝えたりすれば、互いのイメージを共有できます。
候補者も応募の時期を選べるので、納得度が高まった状態で入社に踏み切る可能性が高いです。結果として定着率も上がりやすいでしょう。
ブランディング機会の拡大
継続的に採用情報を発信していると、露出が増える契機になります。SNSや自社サイトを使い、採用募集の背景や企業の成長戦略をアピールすれば、認知度が向上します。
ポイント
常に募集を出すことで「新規プロジェクトを進めている」「活発に人材を求めている」というメッセージを自然に届けられます。
採用活動が広告効果を兼ねて、応募者だけでなく顧客や取引先にも企業の動きを伝えるチャンスになるでしょう。
海外展開・グローバル人材採用と相性が良い
新卒採用のように春だけに集中しないので、海外留学を終えた学生とも繋がりやすいです。日本の就職スケジュールに合わない海外大卒者からの応募も受けられて、グローバルな人材を獲得する幅が広がります。
例
海外支社を立ち上げる際に、語学力や異文化理解を持つ人員が必要になる場面でも、通年採用がマッチします。
海外へ事業を伸ばす際の人材確保にも有効です。
通年採用を導入する7ステップ
それでは、実際に通年採用を導入する流れを解説していきます。
通年採用を導入する流れ
- 採用目標を決める
- 採用フローを見直す
- 採用手法を選定する
- 採用ブランディングを強化する
- 内定者フォロー
- オンボーディング対策
- PDCAを回し継続改善する
このステップで進めていくと失敗しにくくなるため、実践してみてください。
ステップ1|採用目標を決める
まず、通年採用の目標を考えていきましょう。漠然と動き出すと、通年採用の成果がわかりにくくなります。
具体的には、以下のように目標を考えてみてください。
上記のような数値目標を定めると、通年採用を進める際の基準になります。各部門と齟齬がないか確認しながら、採用計画を具体化していきましょう。
ステップ2|採用フローを見直す
通年採用の採用フローも策定していきます。新卒の一括採用とはスケジュールが異なるケースもあります。以下は採用フローの一例です。
通年採用のフロー例
- 書類選考
- 一次面接:オンライン面接を実施
- 最終面接:現場責任者や経営層が担当
- 内定決定:条件提示や入社日の確定
通年採用のフローのKPI(評価指標)も再設定しましょう。定期的に数値を追って、プロセスごとの進捗を把握すると成果を高めやすくなります。以下はKPIの具体例です。
こうしたKPIがあると、どの段階を改善すべきか見やすくなります。従来の採用データも参考にしながら、KPIを作ってみましょう。
ちなみに、選考フローやKPIの詳細は、採用KPIを設定する5ステップ|4つの運用のコツと注意点も解説にまとめています。
ステップ3|採用手法を選定する
続いて、通年採用の採用手法を選びます。求人サイトや人材紹介会社だけでなく、以下のような採用手法も検討すると良いでしょう。
複数の手法を組み合わせると効果的です。
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また、ダイレクトリクルーティングのコツは、【徹底比較】ダイレクトリクルーティングのメリット5選|他の手法と何が違う?にまとめています。
ステップ4|採用ブランディングを強化する
自社のアピールにも力を入れていきましょう。以下のようなメディアをいくつか活用し、通年採用のために企業の知名度を高めていきます。
採用ブランディングに有効なメディア
- SNS
- YouTube
- 採用ページ
- 求人サイトなど
例えばYouTubeで社員のインタビューを配信したり、SNSで日々の働き方を発信すれば、組織の雰囲気を感じてもらえます。また、ホームページや採用ページで仕事内容や職場の環境を詳しく掲載しておくと、候補者が理解を深められるでしょう。
ちなみに、企業でSNSを運営するコツは、採用SNS戦略を成功させる!利点を最大化する10のステップ徹底解説にまとめています。
ステップ5|内定者フォロー
内定を出した人が、入社までに意欲を失う場合もあります。内定辞退を防ぐために、以下のようにフォローしていきましょう。
これらの方法を丁寧に実施すると、内定承諾率が高まります。
ステップ6|オンボーディング対策
入社後の早期離職を防ぐには、初期研修やフォロー体制が必要です。人によって入社時期が違う通年採用では、以下のようなオンボーディング対策が有効です。
新入社員が入社後に戸惑わない仕組みを整えると、定着率を高められます。
ちなみに、業務の質問に答えるチャットボットは以下のAIツールがおすすめです。
AIツール | 特徴 |
---|---|
Google Dialogflow | チャットボットや音声アシスタントを構築するプラットフォーム。多言語対応で様々なチャネルに展開可能。 |
Azure QnA Maker | 自動応答ボットを構築するAzureのクラウドサービス。一問一答形式の対話に特化。 |
Amazon Lex | Alexaと同じ音声認識と言語理解エンジンを利用した対話型AIサービス。 |
ステップ7|PDCAを回し継続改善する
通年採用を始めたら、採用方法や進捗をこまめに見直して精度を上げていきましょう。PDCAサイクルの具体例は以下のとおりです。
PDCAサイクルを回しながら、途中で採用手段を変更したり、内定者のフォローを強化したりしましょう。最適化を続ければ通年採用のノウハウが醸成していきます。
通年採用を成功させる7つのコツ
通年採用で成果を出すためのコツも解説していきます。以下の7つを実践してみてください。
通年採用を成功させるコツ
- ダイレクトリクルーティングを実施する
- AIを活用して採用担当者の負担を減らす
- オウンドメディアで価値提供する
- 候補者と関係を継続させる
- 募集する職種によって採用手法を変える
- 新卒の通年採用は学校連携やインターンシップを活用する
- 中途の通年採用はカジュアル面談を実施する
こちらも1つずつ解説していきます。
ダイレクトリクルーティングを実施する
通年採用では、人材に対して企業側から声をかけるダイレクトリクルーティングが有効です。求人広告を出すだけだと応募を待つ立場になり、タイミングが合わない候補者を逃すかもしれません。
そこで、職務経歴やスキルを満たしている人材へ直接連絡してみましょう。
例
エンジニアや高度な専門知識を持つ職種は競合が多いので、早めに連絡して興味を引くのがコツです。
すぐに採用につながらなくても、後から転職を考える際に再アプローチできる余地があります。ダイレクトリクルーティングを実施すると、通年で有力な人材を採用できる機会が増えるでしょう。
ダイレクトリクルーティングのコツは、【徹底比較】ダイレクトリクルーティングのメリット5選|他の手法と何が違う?で詳しく解説しています。
AIを活用して採用担当者の負担を減らす
通年採用は採用担当者の負担が増えることがあるため、AIを活用して採用担当者の負担を減らしましょう。
例
AIが自社に合う人材を推薦してくれるので、スカウトサービスで長い時間をかけて候補者を探す時間を省けます。さらに、スカウトメールの叩き文も書いてくれるため、採用担当者の手間を削減できます。
他にも、AIは以下のような採用業務のサポートが可能です。
同時進行の応募が多くても、業務の負担を軽減しながら通年採用を進められるでしょう。
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また、採用業務にAIを活用するコツは、【徹底比較】AI採用のメリット・デメリットと現場の成功事例を紹介にまとめています。
オウンドメディアで価値提供する
SNSやWebサイトなどのオウンドメディアで視聴者に価値提供することで、候補者のリストを集められます。仕事のノウハウや業界情報など、候補者に役立つ情報を発信すると、信頼されてファン化していきます。
代表的なオウンドメディアは以下のとおりです。
具体的には、SNS・Webサイト・YouTubeからLINE登録へ誘導すると、候補者リストが増えていきます。
オウンドメディアから候補者リストを増やしていくと、安定して人材を確保できる人材プールを形成できます。継続していくのは大変ですが、徐々に資産化していくのが特長です。
候補者と関係を継続させる
SNSやLINEで獲得した候補者とは、関係性を継続していきましょう。候補者の転職意欲がいつ高まるかわからないため、それまでに信頼関係を構築しておくと採用に繋がりやすくなります。
具体例
SNSやLINEで役立つ情報を発信すると、個別でメッセージをもらってカジュアル面談に至ることもあります。
また、SNSやLINEで勉強会やイベントを告知したり、社員インタビュー動画を発信すると、企業に興味を持ってもらえるかもしれません。SNSやLINEで候補者と関係を維持することで、チャンスが広がります。
募集する職種によって採用手法を変える
通年採用で募集する職種によって、柔軟に採用手法を変えるのもおすすめです。職種によって最適な手法が変わります。
以下は職種ごとにおすすめの採用手法の例です。
職種 | おすすめの採用手法 |
---|---|
ITエンジニア | ・AIマッチング ・ダイレクトリクルーティング ・技術者向けイベント出展など |
営業職 | ・求人サイト ・転職エージェント ・リファラル採用 |
クリエイティブ職 | ポートフォリオを閲覧できるSNS(Instagram、Behance)や専門コミュニティ |
事務・バックオフィス | ・求人サイト ・ハローワーク ・AIマッチング |
職種ごとの適切な手段を使い分けると、応募数や内定率が向上しやすいです。
新卒の通年採用は学校連携やインターンシップを活用する
新卒の通年採用では、大学や専門学校との連携やインターンシップが有効です。例えば研究室に足を運び、実際に教授や学生と話して興味を引くなど、独自の接触を図ると長期で学生と繋がりやすいでしょう。
以下は学校連携とインターンシップを実施する具体例です。
一括採用では入社に至らなかった学生でも、関係性を作っておけば採用に繋がることもあります。
中途の通年採用はカジュアル面談を実施する
社会人経験がある人材を通年採用する場合は、カジュアル面談がおすすめです。中途層は漠然と転職を考えている人も多く、まずは気軽に話す場の方が会ってくれやすいです。
例
オンラインで15分ほどの面談を設け、候補者の話を聞くことに集中しましょう。「真剣に話を聞いてくれた」と感じてもらえれば、信頼を獲得できる可能性があります。
カジュアル面談では候補者の転職ニーズや、スキルがマッチしているかをヒアリングしていきます。候補者から質問されたら、自社のことを伝えてみてください。転職意欲が高まったときに、応募に繋がる可能性があります。
短時間でも良いのでカジュアル面談を重ねておくと、安定して人材を採用できる確率が上がります。
通年採用を導入する際の注意点
通年で人材を迎える場合、社内外の環境を整える必要があります。以下の3点を意識しながら、法律やコスト管理、既存社員へ配慮していきましょう。
通年採用を導入する際の注意点
- 法的面を確認する
- 採用コスト・ROIを把握する
- 既存社員・現場への負担を考慮する
こちらも1つずつ解説していきます。
法務面を確認する
通年採用においても、法務面で問題がないかを確かめる必要があります。例えば、差別禁止の観点では「男性のみ募集」「30歳まで」など年齢や性別で絞る表現は使えません。
さらに応募時に受け取る個人情報も細心の注意で管理し、利用目的を明示した上で安全管理措置を講じましょう。
項目 | 具体例 |
---|---|
差別禁止 | 求人票に「◯◯のみ募集」と書かない。年齢制限も原則不可。 |
個人情報 | 履歴書やエントリーシートは目的外利用を避け、使用後は早めに破棄か返却。 |
就業規則や応募書類の扱い、解雇や雇止めなどの条件も含め、関連法規(労働基準法、雇用対策法、個人情報保護法など)と整合を取る形で運用するとトラブルを防ぎやすくなります。
採用コスト・ROIを把握する
求人広告費や採用担当者の人件費などが通年で積み重なるため、予算を超えないよう管理が必要です。広告を出す時期・媒体を見直し、非効率な出稿を削減する配慮も必要でしょう。
また、成果を可視化するためにROIも把握する必要があります。ROIとは「投資収益率」のことで、投資したお金に対してどれだけの利益を得られたかを示す指標です。
ROIの計算式
ROI(%) =(採用による利益増ー採用コスト)÷採用コスト×100
例えば、コストを50万円かけて1人を採用した結果、利益が100万円増えた場合のROIは以下のとおりです。
ROIの計算例
(利益100万円ー採用コスト50万円)÷採用コスト50万円×100=100%
これは投資したお金と同額の利益を得たことを意味しています。ROIが極端に低いようであれば再検討が必要です。
既存社員・現場への負担を考慮する
1年を通して新しい人材が入ってくると、既存社員による育成やコミュニケーションの負担が増えるかもしれません。OJT担当者やメンター制度を整えずに人が増えると、教える側が疲弊し、本来の業務が進まない懸念があるでしょう。
ポイント
先ほどお伝えしたとおり、研修やマニュアルなどを整備し、現場への負担が大きくなりすぎない配慮が必要です。
社内の理解と協力を得るためには通年採用のメリットを説明し、サポート体制を共有するコミュニケーションが肝心です。
通年採用の社内稟議を通す5つのコツ
通年採用の社内稟議を通すコツも解説していきます。
通年採用の社内稟議を通すコツ
- 数字とデータに基づく現状分析を提示する
- 導入目的と目標を明確化する
- 期待される効果を数字で示す
- コストとスケジュール感を伝える
- リスクと対策をセットで提示する
経営層や関係部署に理解してもらうためにも、きちんと対策していきましょう。
数字とデータに基づく現状分析を提示する
自社の採用課題を可視化して、どこに問題があるかをデータで示すのが有効です。どの程度の損失やリスクが発生しているかをまとめると、説得力を高められます。
さらに、競合他社が通年採用を実施している実例を挙げると、経営陣は危機感を持ちやすくなります。
例
A社が通年募集に切り替え、優秀なITエンジニアを採用しています。
こうした現状を踏まえ、今後も人材確保の必要性が増す理由をデータで提示すると説得の材料になりやすいです。
導入目的と目標を明確化する
通年採用の導入目的を明記して、具体的な目標数値も記載します。以下のようにKGI・KPIを設定するとイメージしやすいです。
事業戦略とも結びつけて説明すると、興味を持ってもらいやすくなります。例えば「秋から開始するサービスでサポート要員が不足しているので、通年で採用枠を開いておきたい」という感じです。
数字で結果を測る仕組みがあれば、導入後に成果を振り返りやすくなり、継続運用の正当性も立証しやすくなります。
期待される効果を数字で示す
実際に通年採用を導入した場合、どのような成果が得られるかを数字に落とし込むと、稟議が通りやすくなります。例えば「通年採用で人材を確保できれば、300万円をコストカットできる」とわかりやすく伝えます。
数値的にインパクトを示せば、上層部は「通年採用を導入した方が良さそうだ」と判断しやすいでしょう。
コストとスケジュール感を伝える
稟議書を通す際、いつどのくらいのお金が必要になるかを時系列で示すと、上層部が判断しやすいです。
さらに「5月〜6月は繁忙期なので採用面接を外部委託する」など具体策があれば、忙しいタイミングに混乱を起こさない構想が伝わります。こうした情報を可視化すれば、上層部も現実的な計画と感じやすいです。
リスクと対策をセットで提示する
通年採用はコストや研修負担などリスク面もあります。それを最初から誠実に示し、対策を合わせて提示すると稟議を通過できる可能性があります。
全面導入が不安なら、一部の職種や時期だけ試してみる段階的プランも有効でしょう。対策や補完策を示すほど、意思決定側の心理的ハードルを下げられて、導入に繋がりやすくなります。
通年採用でよくある質問
最後に、通年採用でよくある質問に答えていきます。
新卒一括採用と併用できる?
一括採用の枠組みを維持しながら、通年採用を併用できます。通年で応募を受け付けると、タイミングが合わなかった学生や、留学で一括採用に乗れなかった人材に出会えるかもしれません。
例
新卒枠は毎年3月に本格始動し、加えて学業や部活動などの事情で出遅れた学生が秋頃に応募できるような仕組みを整えましょう。
最初は一括採用が中心で、通年採用の枠は少数職種に限定するなど、段階的に試してみるのもおすすめです。
自社は通年採用に向いている?
以下のような企業は、通年採用が合っている可能性があります。
通年採用が合っている企業の特徴
- 即戦力や専門人材の欠員が出た場合にすぐ補充したい
- 新規事業や案件が多く、年度に関係なく人手が必要
- 採用時期を限定せず、多くの候補者に出会いたい
特に、ITエンジニアやデザイナーのように転職市場が動きやすい職種は、時期を問わない採用チャネルを持っておくと有効です。
すぐにすべてのポジションを通年採用に切り替えた方がいい?
急に全職種で通年採用に移行すると、混乱を招く可能性があります。そのため、段階的に通年採用を始めるのがおすすめです。
例
まずは欠員が出やすいポジションで通年枠を設け、効果や課題を確認します。うまく進むようなら、別の部署にも広げていきましょう。
状況を見ながら徐々に拡張することで、社内調整をスムーズに進めやすくなります。
まとめ
「必要なタイミングで人材を採用しやすい」「一括採用では出会いにくい人材を採用できる」などのメリットがあるため、通年採用を始めていきましょう。
通年採用を成功させるコツは以下のとおりです。
通年採用を成功させるコツ
- ダイレクトリクルーティングを実施する
- AIを活用して採用担当者の負担を減らす
- オウンドメディアで価値提供する
- 候補者と関係を継続させる
- 募集する職種によって採用手法を変える
- 新卒の通年採用は学校連携やインターンシップを活用する
- 中途の通年採用はカジュアル面談を実施する
くりかえしですが、通年採用でコストを増やしたくない場合は「HELLOBOSS」がおすすめです。
無料から利用できるので、通年採用による大幅なコスト増を抑えられます。
さらに、AIが貴社に合う人材を推薦してくれるので、通年採用による採用担当者の業務負担も軽減できます。
「通年採用を導入したいけど、コストは抑えたい」という場合は、無料でHELLOBOSSを試してみてください。
貴社の通年採用の参考になれば幸いです。